食品を取り扱う事業者の営業届

八百屋のイラスト(建物)

令和3年6月1日から、改正された食品衛生法が施行されます。

この改正により、食品を製造したり、貯蔵したり、運搬したり、販売したりする事業は、原則として保健所から営業許可をもらうか、あるいは営業の届出をしなければならなくなりました。

営業許可が必要な業種は、法令で指定された32業種です。

(これについては別の機会に御紹介します)

その32業種以外の、食品を扱う事業者は、原則として営業の届出が必要です。

既に営業をしているお店は、遅くとも令和3年11月30日までには届出を済ませる必要があります。

詳しくは、厚生労働省や都道府県・指定都市のHPを御覧ください。

厚生労働省のHP

仙台市のHP

仙台市が作成した改正のパンフレット

1 営業許可も届出も、いらない食品関係の7つの業種

保健所等への営業の届出がいらない食品取扱い事業者は、次の7つだけです。

① 食品または添加物の輸入業

ただし、下の③以外の食品を販売する場合には、届出が必要になると思われます。

都道府県の食品衛生担当や、保健所に確認してください。

② 食品または添加物の貯蔵又は運搬のみをする営業

これは、常温で貯蔵または運搬をする場合のみ届出が不要になります。

冷凍・冷蔵倉庫業は届出が必要です。

③ 常温で長期間保存しても腐敗、変敗その他品質の劣化による食品衛生上の危害の発生の恐れがない包装食品の販売業

あくまでも容器に入れられて「常温で長期間保存」ができる食品だけを販売している場合は、届出が不要です。

例えば、レトルト食品や缶詰が、これにあたります。

常温で保存可能であっても、米穀類販売業は営業の届出対象になります。

ですから、「包装容器に入った冷凍肉」を仕入れて販売する場合には、食肉販売の届出が必要になります。

④ 合成樹脂以外の器具容器包装の製造業

合成樹脂とは、プラスチックのこと。袋やトレーなどがあります。

パックに入った焼きそばのイラスト
⑤ 器具容器包装の輸入または販売業
⑥ 学校や病院などの給食施設の中で、1回の提供食数が20食程度未満の施設

学校、病院の他に、認可外保育施設も届出が不要になるかもしれません。

ただし、あくまでも1回につき20食程度未満の提供に限ります。

20食を超えて提供する場合には、営業の届出が必要です。

※他の事業者に給食業務を委託してる場合、その業者が営業許可を取っている場合には届出は不要です。

⑦ 農家や漁師が行う採取・収穫の一部とみなせる行為(出荷前の調整等)

農家や漁業者が行う次のような作業は、食品衛生法の営業の届出はいりません。

  • 収穫した苺をパックに詰めて出荷。
  • 収穫した大根を半分に切ってラップに包んで出荷。
  • 米を精米して袋詰め。
  • 漁業者が水産物を箱詰めして出荷。
  • 漁業者が採取したワカメを塩蔵して出荷。

※上のような行為でも、他の農家や漁業者が収穫したり採取したものを、パック詰めしたり加工する場合は届出や許可が必要になります。

以上の7つの事業にあたらなければ必ず、食品衛生法に基づいた

営業許可 か 営業届

のどちらかをしなければならないのです。

また、現在、営業をしている店で、保健所の営業許可がいらなかったところは

令和3年11月30日までに届出をしなければならない

のです。

★ ご注意ください

これまで、食品衛生法では営業許可はいらないけれど、都道府県の条例で営業の登録や届出を行っていた事業を行っている方。

例えば、宮城県の場合には、次のような業種です。

〇つけ物加工業

〇魚介類加工業

〇生食用のほや又はうにのむき身処理加工業

〇行商

これらは、新たに法律に基づいた営業許可または届出をする必要があります。

例えば、つけ物加工業は食品衛生法での営業許可の業種に指定されたので、新たに営業許可を申請する必要があります。

また、行商の場合も、営業届を11月30日までに提出しなければなりません。

2 届出の方法は?

原則として、インターネット上の

食品衛生申請等システム

に登録して届出を行います。

しかし、インターネットを利用していない方も大勢いらっしゃると思います。

そのような場合は、お店のある地域を管轄している保健所に御相談ください。

仙台市の場合、保健所(それぞれの区の保健福祉センター衛生課)の窓口でも届出を扱います。

3 届出の内容は?

次の項目を届け出ます。

※営業許可とは異なり、施設に関する基準はありません。

(1) 届出者の氏名、生年月日、住所

   法人の場合は、名称と所在地、代表者名

(2) お店や施設の名称、屋号や商号、所在地

   自動車で営業する場合は、登録番号など

(3) 営業の形態や主として取り扱う食品、添加物、器具又は容器包装に関する情報

(4) 食品衛生責任者の氏名

4 届出が必要な業者には、何が必要?

営業許可の対象の事業とは異なり、更新の手続はありません。

ただ、届出の内容に変更がある場合には、変更届が必要になります。

例えば、お店を増やしたり、移転したり、相続したりするときです。その他に廃業する時も、届出をします。

特に届出業者が気をつけなければならないのは、次の4点です。

食品衛生責任者をお店や施設ごとに1名以上置かなければなりません。

届出業者には、HACCPの考えを取入れた衛生管理が義務になること。

★既に営業をしている届出対象の事業者の場合、このHACCPの考えを取入れた衛生管理は、届出の前であっても令和3年6月1日から、やらなければならないこと。

★食品をリコール(自主回収)する事態が起きた時は、食品衛生申請等システムに入力するか、保健所に届出をしなければなりません。

ちなみに、HACCPの考えを取入れた衛生管理には、その計画や手順書、実施した記録も保存しなければなりません。

これに反する場合には、保健所からの指導を受け、場合によってはペナルティーも課せられます。

5 食品衛生責任者

食品衛生責任者には、調理師や栄養士などがなることができますが、そのような資格者がいない場合には、

食品衛生責任者養成講習を受講する

ことで、食品衛生責任者になることができます。

この講習は、都道府県などの食品衛生協会などが実施しております。

仙台市の場合には、公益社団法人仙台市食品衛生協会が月に1回程度実施しております。

仙台市以外の宮城県内の方は、公益社団法人宮城県食品衛生協会に確認してください。

※講習は6時間分の講義を1日で受講します。

6 営業許可が必要な32業種

業種名のみ御紹介します。

① 飲食店営業(喫茶店営業も含みます)

② 調理の機能を有する自動販売機

③ 菓子製造業(あん類製造業も含みます)

④ アイスクリーム類製造業

⑤ 乳処理業

⑥ 特別牛乳搾取処理業

⑦ 乳製品製造業

⑧ 集乳業

⑨ 食肉処理業

⑩ 食肉販売業(容器包装に入ったもののみ販売する場合は除きます)

⑪ 食肉製品製造業

⑫ 魚介類販売業(容器包装に入ったもののみ販売する場合は除きます)

⑬ 魚介類競り売り営業

⑭ 水産製品製造業(新設)

⑮ 冷凍食品製造業

⑯ 複合型冷凍食品製造業(新設)

⑰ 食品の放射線照射業

⑱ 清涼飲料水製造業

⑲ 氷雪製造業

⑳ 食用油脂製造業

㉑ みそ又はしょうゆ製造業

㉒ 酒類製造業

㉓ 豆腐製造業

㉔ 納豆製造業

㉕ 麺類製造業

㉖ そうざい製造業

㉗ 複合型そうざい製造業

㉘ 液卵製造業

㉙ 漬物製造業

㉚ 密封包装食品製造業

㉛ 食品の小分け業

㉜ 添加物製造業

※このページのイラストは、すべて「いらすとや」から