BCP策定は、事業や仕事の仕方を見直すチャンス

BCP(事業継続計画)を考える上で大切なことの1つに、従業員の勤務をどうするか、という課題があります。

なるべく早く事業を再開したほうが良いのはもちろんですが、一方で、従業員も被災している可能性が大きいので、生活再建のためにフルタイムで勤務することは困難になっているかもしれません。つまり、普段より少ない人数で事業の復旧を目指すことになるのです。

こうしたことを考えると、従業員1人ひとりがいくつかの業務をこなせるようにしておいた方が望ましい、ということになります。

例えば、製造業であれば、A~Jまでの10段階の作業工程のうち、普段はAを担当している従業員に、他のBやCという工程も任せられるようにしておく。福祉施設であれば、普段担当している施設利用者以外の利用者もお世話できるようにしておく。そうした平時での取組みが大切になってくるのです。

以前、NHKのサラメシという番組で、巻きチョコ(ケーキなどの上に乗っているクルクル巻かれたチョコ)を専門に作る会社が取り上げられていました。

その会社では、普段から定期的に作業工程をローテーションしていて、従業員が様々な仕事を受け持てるようにしていました。それは、従業員の多くが女性なので、急に子供が病気になるなどの事態が起きても仕事を休みやすくする目的だそうです(番組を一度見ただけの記憶なので、間違えているかもしれませんが・・・)。

こういう会社なら、災害発生後の混乱した中での少ない人数による業務継続が可能かもしれません。

前回の「仕事の仕方を人に合わせる」ということも、BCPに生かせるはずです。

先ほどの製造業の例で言えば、普段はAという工程を担当している者に他の工程もやれるようにしておいたとしても、時間が経てば、普段やっていないことは忘れてしまいがちです。でも、知的障碍者でも安全にわかりやすく、一定の水準の製品を作れるように作業を標準化しているならば、しばらくその工程に携わっていなかったとしても、なんとか代わりを務めることができるのではないでしょうか。

逆に言えば、BCPを策定するということは、事業の内容を見直し、作業の効率化や標準化につなげていくことなのだと思います。そして、結果的に従業員にも役立つ形で生産性が向上する。

BCP策定を、事業や仕事の仕方を見直すきっかけととらえていただけたら幸いです。

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