10月9日にブランチ仙台で行われたペット終活フェア。
あいにくの天気の中、お出でくださった方々に、まず感謝申し上げます。
このフェアの中で私はミニ・セミナーと個別相談コーナーを担当いたしました。
「ペット終活」という言葉には、2つの意味があります。
まず、年老いたペットのこれからについて。もう1つは、飼主の終活の中のペットの今後のことについての備え。
私の話しは「飼主の終活」について、ごく簡単に紹介するもので、以下、その話をさらに簡単に御紹介します。
Table of Contents
1 高齢者とペット
令和5年8月24日付の河北新報の朝刊に、アニマルセラピーの効果が紹介された記事がありました。高齢者に限らず、ペットと暮らすことが人にとって良い効果があることが言われております。
一方、緊急事態や様々な事情でペットを飼えなくなった時への備えは大変重要です。
特に高齢者だけの家庭の場合は、入院や施設への入所、体力の衰えなどによりペットを飼うことが難しくなる可能性が高いため元気な内に何らかの準備をしておいた方がよいでしょう。
2 リスクと契約書
将来、ペットの世話ができない事情ができたとき、飼主としてはペットを「誰かに預ける」か「譲渡する」のどちらかの方法をとることになります。
どちらの方法を選ぶにしろ、事前に「リスク」を想像してみてください。
リスクとは「起きて欲しくないけれど、もしかすると起きてしまうかもしれない出来事」のことだと思ってください。
例えば、「ペットを預けた先で、ペットが病気になった」場合を考えてみてください。この時に、飼主とペットを預かっている方と、どちらが治療費を負担するのでしょうか?
こうして考えたリスクの内、可能性が高いものについては事前に契約書に解決策を記しておいた方がお互いのためになります。
3 終活をする飼主に検討していただきたい3つ契約・サービス
先のように、将来、ペットを飼えなくなった時に預かってくれる人が見つかり、契約を交わしたとしても、実際に飼主が入院したり認知症になった場合には、誰かに代わりに契約を実行してもらう必要があります。
その方法として、私は次の3つの契約・サービスを検討してもらうように提案しました。
- 任意後見契約を中心とした、いくつかの契約の組合せ。
- 民事信託(家族信託)を利用したペット信託
- 信託銀行・信託会社のサービスの利用
1つひとつのことについての説明は、長くなるのでここでは省略いたします。
また、いずれの方法が良いかというのは、飼主さんの希望や状況などによります。ぜひ一度、相談にお出でください。
※当事務所は初回相談は1時間くらいまでで5千円です。他に出張料が加わることがあります。
4 いつ契約すべきか
簡単に結論を書けば、
元気な内に契約すべきです!
ただ、慌てて契約をするのはトラブルのもとです。
じっくり検討して、納得のいく契約をすべきです。
そのために
慎重に契約・制度・事業所等を検討できるように
早めに準備をしましょう!
【フェアの後で読んだマンガ】もものこと
ペット終活フェアを午前中で失礼して、昼食を兼ねて近くにある実家に寄りました。
そこで姉から渡されたのが
というマンガです。
まさに飼主の終活に関わる内容でした。
ペットを飼っている高齢者にとって、ペットがどのような存在であるのかということを実にわかりやすく描かれています。
高齢者の生活を支援する私にとって、肝に銘じておくべきことと思いました。