ラグビー

ラグビーワールドカップ、面白いですね。

10代~20代の時に、ラグビーの試合をTVで楽しんでいたことを思い出しました。でも、ワールドカップは当時以上に楽しんで見ています。

まず、走る格闘技と言われるくらい激しく、しかも前後半合わせて80分も試合するのがすごい。展開が早くて目が離せません。ゆっくりボールを回して様子を見ている瞬間がない。きっと、決勝トーナメントに進出が決定したとしても、トーナメントでの組合せを有利にするために無気力試合で負けるなんてこともできないだろうな。

そして、その厳しい試合を選手・スタッフが1つのチームとしてプレーするのだけれど、日本代表なのに様々な国の出身者がたくさん入っていることも「いいな」と思うのです。

今の日本代表にはニュージーランド、オーストラリア、トンガ、南アフリカ、韓国、サモア、そして日本の7か国の出身者が選手として入っています。様々な国の出身者が「日本チーム」として試合しているのが、そしてそれを多くの人が応援しているのがいいなあと思います。

先日の対戦相手だったアイルランドは、北と南の2つのアイルランドの合同チームなんだそうですね。この北と南のアイルランドは、かつては紛争が激しかったから敵対心も強いのかと思います。でも、ラグビーは別。選手も1つだし、応援も1つ。

NHK大河ドラマの「いだてん」では、「政治とスポーツは別だ」と繰り返し言われているけれど、それを実現しているのがラグビーワールドカップかもしれません。(日常生活でも、こうありたい。)

もう一つ、ラグビーの「ノーサイド」って、他のスポーツの試合後の光景よりもすがすがしい気がするのです。

あれだけ激しくやりあった後だけに、より一層気持ちよくみられるのかもしれません。

試合後、アイルランドの選手が二列に並んでいる中を、日本選手が退場していく光景は、本当に互いに敬意を表しているようで、ちょっぴり感動しました。

ワールドカップはまだ続きます。もちろん、日本チームを応援するのだけれど、国籍も何も関係のないラグビーというスポーツそのものを楽しもうと思います。

火災保険と被災者生活再建支援制度

昨日の報道によると、台風15号による住宅被害で国の支援制度の対象から外れる一部損壊について、国土交通省は自治体向けの支援を拡充し、自治体が設ける修理費補助金の9割を特例的に負担すると発表したそうですね。

被災された千葉県の方は、少し安心されたかもしれません。

ただ、またまた私はいくつかの疑問を感じてしまいました。

ということで、まだ未整理なままですが思いついたままの疑問を列挙します。

1.そもそも一部損壊なのか?

今回の台風の被害状況は、テレビで見る限り風による被害(風災)が大きいように思います。

地震や洪水のように、建物が倒壊したり、壁が無くなったりすれば、私のような素人が一目見ただけでも「全壊」とか「大規模な修繕が必要だね」とある程度判断できます。

だから災害救助法や被災者生活再建支援法の適用条件である「住家滅失世帯数」の集計も、比較的早く済ませることができるのだと思います。

けれど、今回の場合は少し趣が異なります。

さすがに屋根全部が無くなっている場合は別として、屋根瓦が飛んでしまったケースです。

一見、屋根瓦が飛んだだけなので被害としては軽めに見られてしまうかもしれませんが、でも報道されている通り、そこから雨が吹き込んで住宅内部にまで被害が及んでいます。壁・天井・床その他が腐食したりカビが発生したりする可能性もあります。

これは、一部損壊なのでしょうか?

この点内閣府は、「一部損壊とみなされるケースでも、屋根が壊れて浸水した雨で住めなくなった場合は半壊としたり、屋根の大部分が壊れていれば全壊や大規模半壊と認定したりするなど弾力的に運用する。」と自治体に対して通知したようです。

だとすると、判定結果次第では被災者生活再建支援法が適用され、全壊または大規模半壊には支援金が支給される可能性が生じるのではないでしょうか?

この場合、国が9割補助するという一部損壊の数は、いったい何世帯になるのでしょうか?

2.特例でいいのか?

この一部損壊に対する国の補助は、台風15号の被害に対する特例として実施されるようです。しかも、現在のところは千葉県だけ。

何故でしょうか?

これまでの台風被害と今回の被害のどこに違いがあって、特例として実施する必要があるのでしょうか?しかも千葉県だけ。他の都道府県の同様の被災者はどうするのでしょうか?

温暖化は台風を強く大型化する影響をもっているそうですが、そうだとすると、今後、同様の被害は発生することがあるかもしれません。

そのたびに「特例」を設けるのでしょうか?恩恵的に?

むしろ、災害救助法や被災者生活再建支援法を見直す契機にするべきではないでしょうか?

3.自助・共助・公助の線引きを見直す必要は?

Wikipediaによると、被災者生活再建支援法は阪神・淡路大震災を教訓に制定された法律だそうです。

地震による被害は、前触れなく広範囲にしかも壊滅的な被害をもたらします。阪神淡路大震災より前の1964年の新潟地震を契機に作られた地震保険に加入していたとしても、火災保険でかけている保険金額の50%を上限とする補償なので、生活再建には不十分です。だから公助としての被災者生活再建支援制度は、損害をすべてカバーするわけではないにしても、被災者の助けになる制度ではあります。

だから制定後は、支援内容等が拡充されてきていますし、現行制度にも不足を感じ、今回の特例のように一部損壊も支援するように求める声もあるようです。

そうであるならば、この機会に住宅再建の自助と公助の線引きを整理し直すべきではないでしょうか?

国・自治体からの支援が厚くなるのは被災した場合にはとてもありがたいことですが、当然のことながら、その分の財源が必要です。歳出の見直しだけでその財源が捻出できる状況に、この国や自治体がなっているのでしょうか?

どこかで、公助の線を引き、自助や共助に委ねなければならない部分も出てくるはずです。

自助である(もしかしたら共助?)火災保険は、今回の台風のような風災も補償しています(あくまで、そのように契約していればの話ですが)。

風災は、風による損害だけではなく、風によって壊れた個所から吹き込んだ雨などによる損害も補償します。今回の千葉県の被災者でも、この火災保険による保険金を受け取れる方が多くいらっしゃると思います。

どの災害にも言えることですが、被災者は気の毒です。一瞬で多くの物や大切な方を失う。どこにも希望を見出せなくなる。

だから力になりたい。早く住宅を再建し、生活を再スタートしてほしい。

でもだからと言って、どこまでも公助を厚くして良い話ではありません。何でも国や自治体に支援を求められる、あるいは責任を負わせることでもありません。

公助による支援が必要なのは、被災者以外にも沢山います。生活困窮者、母子家庭、障がい者、高齢者、その他、新聞・ニュースにはそんな人たちの話が満載じゃないですか。

自助・共助と公助の線をどこに求めるのか。

今回の特例の報道に接し、いろいろ考えさせられている私でした。

台風と火災保険

台風による被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。

ゴルフ練習場の防球ネットが支柱から折れた事件で、ゴルフ場側に賠償を求めるためには、ゴルフ場側の管理の問題を確認しなければならないと、弁護士がニュースでおっしゃっておりました。

場合によっては、住民が自宅にかけている火災保険を使うこともあるかもしれません。

火災保険では、9種類の事故を補償しますが、ここでは4つの項目だけ記します。

  1. 火災・落雷・破裂・爆発
  2. 風災、雹災、雪災
  3. 水災
  4. 建物外部からの物体の落下・飛来・衝突など

かけている火災保険によっては補償内容を選択できるので、もしかすると9種類のうちどれかを補償から外して契約しているかもしれません。だから、家や家財に何かがあったら、火災保険の証券を確認しましょう。

さて、ゴルフ場の件で言えば、上記の4「建物外部からの物体の落下・飛来・衝突など」に該当するかもしれません。

ネット上で見られる某損保の火災保険の約款によると、この項目の「保険金をお支払いする場合」には、次のように書かれております。

建物の外部からの物体の落下、飛来、衝突、接触もしくは倒壊または建物内部での…略…によって保険の対象が損害を受けた場合。ただし…略…2の風災、雹災、雪災もしくは3の水災の事故による損害を除きます。」

「ただし2の風災による損害を除く」とあるのは、これについては2の風災による損害として補償するということなのだろうと私は思います。

だから、被災された方はもうすでに手を打ってらっしゃると思いますが、もし今後、私たちが同様のケースに遭ってしまったら、まず火災保険証券があるならそれを手元に置いて(証券がなくてもかまいません)御自身がかけている火災保険会社に問い合わせてみましょう。そして保険会社の対応等に納得できない場合は弁護士または弁護士会、法テラス、そんぽADRセンター等に相談されると良いと思います。

ちなみに、2の風災については別の機会に触れます。

3の水災は浸水被害の他に、台風の高潮や、豪雨による土砂崩れや落石も保証します。

火災保険の契約時に「うちは高台にあるから浸水はない」として水災を外してしまうと、裏山が崩れた時とかに保険金がもらえなくなるので注意しましょう。

なお、地震による土砂崩れや落石は地震保険に加入していないと補償されません。

高齢者等向けの避難保険

今朝のNHKのニュースで、あいおいニッセイ同和損保が、災害の際の避難行動を後押しする保険の設計を検討し始めたと報じました。

豪雨などで避難情報が出た時に、タクシーやバス会社が、高齢者の自宅に迎えに行って安全な場所まで避難させると、その費用が保険金として支払われる仕組みを想定しているそうです。

もともとは県立広島大学の江戸克栄教授が「西日本豪雨で多くの住民が逃げ遅れて犠牲になったことから、早く逃げてもらう仕組みをつくりたいと考えて」提案したものだそうです。

<参考 >    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190925/k10012097641000.html   

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190705/k10011983201000.html

たしかに、歩行に困難さがあり、車などで避難を助けてくれる身内や近隣住民がいない高齢者や障がい者(以下、高齢者等)にとっては、検討に値する仕組みかもしれません。また、遠方に住むその高齢者等の家族にとっても、安心できる仕組みの1つとなるでしょう。

でも、いくつか課題があると私は思います。

1. タクシーやバスの運転手やその補助者の安全確保は?

災害発生時に、住民の避難を支援している消防署員、消防団、警官、地域住民等が被災してしまう事態が度々発生しています。こうした方々は、何人もの人や、何件もの家を回るために、その間に自身の避難が遅れてしまうのかもしれません。そうした事態が、この制度を支えるタクシーやバスの運転手やその補助者にも起こるのではないでしょうか?

この保険で高齢者等を迎えに行くタクシー等は、避難準備情報などの避難を促す発令を契機に待機していた場所から迎えに行くことになるかもしれません。

けれども、もともと迅速だったり自立的に行動することが難しいから支援が必要な方々なのだから、タクシー等が到着してから出発できるまでに相当な時間がかかることが予想されます。

つまり、迎えに行くタイミングによっては、タクシー等の運転手や補助者が被災する危険が高いのではないかと思うのです。

記録的短時間豪雨の場合は、運転手等の安全確保を考えれば迎えに行くことそのものを控えなければならないのではないでしょうか。

※高齢者等の心身の状況によっては、運転手だけではなく、その方の避難・乗車・降車等の支援をする補助者が必要になると思います。看護師や介護関係の有資格者などが補助者として同乗するのでしょうか?

2. どのタイミングで高齢者等を迎えに行くと、保険金が支払われるのか?

上記の通り、タクシー等が高齢者等の避難支援のために迎えに行くには、かなり早い段階で避難してもらわなければならないと思います。

けれど、あまりにも早すぎると避難所が開設されていないことだってあるかもしれません。

そうした場合、日常生活でのタクシー利用と、災害時の避難行動としての利用(保険が適用するケース)との区別をどのようにつけるのでしょうか?

場合によっては、本人やタクシー等の会社の見解と、保険会社との見解が食い違い保険金が支払われないということだって考えておかなければなりません。

保険金を保険会社に申請するには、申請書類の他に、それが「避難のための利用だった」ということを証明する書類も必要になると思います。

その証明書類は、どのような物が必要で、誰が準備し作成するのでしょうか?

また、対象となる災害は何でしょうか?

豪雨、台風だけでしょうか?津波も入るのでしょうか?原発事故には対応するのでしょうか?

どの災害の時にタクシー等が迎えに来て、どの災害の時は来ないのか。その線引きを高齢者等は理解し、記憶できるのでしょうか?

3. 自分が頼んでもいないタクシーやバスに乗車できるのか?

ニュースによると、高齢者等の本人やその場に一緒にいる者から要請がなくても、自動的にタクシー等が避難のための迎えに行く体制が検討されているようです。

でも、もともと避難する気持ちが薄い人が、自分が頼んでもいないタクシー等に乗車する気持ちになるものなのでしょうか?

もしその運転手や補助者に面識がなかったら?

認知症や自閉症の方々であれば、さらに乗車してもらうのは困難になると思います。(もっとも、こうした方々であれば同居している親族がおられる可能性が高いとは思いますが)

乗車を拒否されたり、かなりの長時間になりそうな時、タクシー等の運転手はどうすればいいのでしょうか?「拒否されたから帰ります」と言うことができるのでしょうか?迎えに行ったけど拒否されたために帰った場合、その費用は保険金から支払われるのでしょうか?それとも、避難完了まで粘らなければならないのでしょうか(命をかけて)?

緊急時に迎えに行ったタクシーにスムーズに乗っていただくためには、日頃の訓練が大切かと思います。では、その訓練は誰が主導して行うのか?その費用は保険で賄われるのか?その訓練で迎えに行った運転手や補助者と同じ人が、災害時にも迎えに来てくれるのか?

4. 誰が保険の契約者なのか?被保険者(対象の高齢者等)には何か条件がつくのか?

地震保険は火災保険に付帯させる以外に加入することはできません。これと同じように、この避難保険は他の保険の特約とするのでしょうか?そうすると、その場合の被保険者は、対象の高齢者等以外の者も含まれるかもしれませんが、その範囲はどうするのか?

何かの特約ではなく、単独で加入できる保険にするとき、被保険者とする人には年齢や障がい等の条件がつくのでしょうか?条件がつくとすれば、その条件に当てはまらない、その場に同席している人は、タクシー等に同乗して避難することができるのでしょうか?

あるいは、タクシー等で避難する際、近隣住民が同乗させてくれと懇願された時(逆に被保険者が同乗させたいと言った時)、同乗させることはできるのでしょうか?

5. 避難時の道路の渋滞に巻き込まれるのではないか?

津波から避難する際に、高台が遠方にある平野などでは車での避難をせざるを得ないこともあります。そうした場所では、避難訓練でも車を使い、どこでどれくらいの渋滞が起きるのかを調べたり、様々な対策を施していると聞いています。

この保険で契約されるタクシーやバスも、こうした地域の避難訓練に参加するのでしょうか?

もし訓練に参加しない災害時だけの対応になる場合、地域全体の避難行動に影響を与えることはないのでしょうか?

6. このサービスが充実すればするほど、避難行動が遅れるのでは?

記憶力などに問題がなく「避難が必要な時には、こちらから連絡しなくてもタクシーが迎えに来る」ということを理解していた方がいたとします。

こうした方は「雨脚が強くなってきたけれど、タクシーが来ないから避難しなくても大丈夫だ」と、考えたりしないでしょうか?

天気予報で大雨警報が発令されたから、避難する準備を整えて、タクシーが来るのをひたすら待っている高齢者等はいないでしょうか?

待っていれば保険金でタクシー代が支払われるのに、心配だから自腹を切ってタクシーを呼んで早めに避難する方がどのくらいいるでしょうか?(だったら、保険をかけるよりも、何かあった時にタクシーで避難する習慣をつけた方が、費用も安くすむ?)

そして何らかの事情でタクシーは来ない・・・。

このニュースに接してからザっと考えただけで、上記のような課題が、私にすれば解決が困難な課題ばかりが並んでしまいます。

避難行動要支援者へのサポートはとても重要な課題だと思います。ですから様々な人や機関が、いろいろなアイディアを出し合い検討することは大切なんだとも思います。

だから、もし、この避難保険が上記の諸課題をクリアーし実現出来たら、避難行動を後押しする1つの選択肢になるので、とてもいいなと思います。

でも、上記の課題をもう一度眺めてみると、クリアーは困難だし、適した利用者は限定的かもしれないし、他にやるべきことがあるようにも思えます。

  • その時に自分がいる場の近隣の人と声を掛け合って、早めに避難する。
  • そのために、近隣の人と顔なじみになっておく。
  • その場所にどういうリスクがあるのか、時々は確認する。
  • 避難が必要な場所に住んでいる(または働いている、学んでいる)場合、災害ごとの避難場所と避難経路を確認し、たまに歩いてみる。
  • 歩いて避難することが困難な場合の避難方法を準備しておく。
  • 心配な天気予報の場合は、避難の準備と、周囲への連絡、超早めの避難を実践し、習慣にしてしまう。

「年を取ったな」と実感する時

50歳あたりからの自分自身を振り返って「自分も年を取ったな」と実感した時を、挙げてみます。

  • 健康診断で初めてバリウムを飲んだ時。
  • バレーボールをしていて「あそこにボールが落ちる」と分かっているのに、足が動かなかった時。
  • テニスや野球のボールの動きが分かりづらい時(動体視力の衰え?)。
  • 本と目の距離が遠いと妻に指摘された時。
  • 妻の話を聞き返した時。あるいは逆に聞き返された時。
  • 頭に浮かんだおやじギャグを言わずにはいられない衝動を感じた時。
  • にわか雨を直接地肌に感じた時。あるいは鏡に映る自分の頭部の輝きが年々増してきているように思えた時。
  • 顔は覚えているのに名前を思い出せない時。
  • 教え子が子供の写真を印刷した年賀状を送ってきた時。
  • 教え子の子供が大学に進学すると聞いた時。
  • 若い同僚が荷物を持ってくれた時。
  • ・・・

こうした1つ1つは、初めて自覚した時にはちょっとした衝撃を感じるのですが、近頃ではごく普通の事と受け止めている自分がいます。そして、毎年、新たな「自分も年を取った」と思う瞬間がやってくるのです。

でも、これ以外の時間は、もちろん自分の年齢など意識にものぼりません。1年の大半は「自分も年を取った」などと思うこともないのです。

衰えは徐々にやってくるために、何かのきっかけがなければ自覚できません。1年前に出来ていたことは、今も出来て当たり前だと思っている。でもそうではない現実を突きつけられたときの衝撃!そうしたことが積み重なっていくことは、言ってみれば「人生の終わり」が少しずつ近づいていることを意味している。

逆に、衰えていく自分にも、まだやれることがあるという自信は、私がもう少し若いころに考えていた以上に、年配の方にとって大きなことなのかもしれません。

高齢者の、特に自分の親の介護や相続や遺言や自動車の運転免許の返納や成年後見や家の整理などを考えるとき、こうした心情があるかもしれないということを心にとめておくことが大切なのかもしれない。そう思ったのでした。

行政の台風後の初動の遅れは準備不足の現れ?

昨日(2019年9月16日)の朝日新聞朝刊に「千葉県・国、初動に遅れ」という見出しの、台風15号関連の国と千葉県の対応についての記事がありました。

以下、その記事から。

南房総市では台風に襲われた9月9日の翌日10日には、固定電話、携帯電話、インターネットが使用不能状態になり、11日午後には防災行政無線も使えなくなった。これで住民との連絡手段は、直接現地に向かう以外になくなった。

各市町村に1,2台ずつ配備されている防災電話と、県と情報共有できる防災情報システムが停電でシステムダウン。これで、県との連絡手段もなくなった。

こうした状態を、市幹部は「手足がもがれた状態だった」と述べています。

千葉県庁は9月10日災害対策本部を設置。12日夜にいすみ市に県職員を1名派遣。13日に南房総市に13日に1名派遣。県知事の現地視察は14日。

県の担当者は「医療機関の停電や断水への対応で手いっぱい」だったそうです。また県知事は「やみくもにやるのではなく、土台をしっかりしてから来た」と述べているようです。

この記事では、政府の対応や専門家の「初動の遅れが深刻な被害の長期化をもたらす」指摘なども掲載していますが、知りたい方は新聞を御覧ください。

私は、この記事を読んだときに、疑問がわきました。

9月8日の段階で、各市町村と県、政府はどのような準備をしていたのでしょうか?

地震は、発生する日時を予測することは、現時点では不可能です。

だから、事前防災は、いつどこで起こるかわからない地震に対する準備であるために、人や物資の配置・整備については制約があると思います。また、事後の対応への準備が中心になるのもしかたのないことです。

でも、台風は3日くらい前には予想が可能であり、遅くとも前日には通過時間や、台風の強さもかなりのところ分かっています。

だから、台風は、事前に、台風通過後直ちに行動できるように具体的な準備をすることが可能だと、私は思うのです。

今回の台風15号について私は移動する速度が速いと思いましたが、2日前の9月7日午後1時発表の天気予報では、970hPaの台風が発達しながら北上し、9日に関東上陸と、統計史上最強の可能性が指摘されております。また、8日朝刊には8日午後9時ごろ神奈川付近に上陸し、9日午後9時に岩手県沖に抜ける予報が掲載されています。

つまり、8日中には県と市町村は必要な職員を庁舎に待機させ、県は市町村との連絡要員等を派遣するなどの対応も出来たのではないかと思うのです。

災害対策基本法第23条は「・・・災害が発生するおそれがある場合において、・・・都道府県知事は、都道府県地域防災計画の定めるところにより、都道府県災害対策本部を設置することができる」と規定しており、同法第23条の2では市町村にも事前に災害対策本部の設置を認めています。

地震の場合は、発生後にしか対策本部を設置することはできないけれど、台風のような気象災害は事前に対策本部を設置し、対応を始めることが法的にも可能なのです。

今回の台風15号で、事前対応ができていたとしても、現在も多くの方が直面している被害を免れることができたかどうかは分かりません。

けれども、具体的な被害予測ができないとしても、「強い台風が通過することで、何かが起きる可能性がある」程度の危機意識があれば、遅くとも8日の段階で県および市町村に災害対策本部を設置し、関係諸機関との連絡調整や職員の配置、地域住民への呼びかけをすることで、幾分かの混乱は抑えられたのかもしれません。

もちろん、このことは政府にも言えることです。

国が設置する非常災害対策本部も緊急災害対策本部も、災害対策基本法上は「災害発生後に設置する」そういう規定になっています(第24条、第28条の2)。けれども、関係省庁災害警戒会議なら設置できるはずです。実際に、首相官邸ホームページには、平成26年7月7日(おそらく台風8号が沖縄に上陸する前)に、官房長官が関係省庁災害警戒会議を開く旨の記者会見を行っています。(もちろん安倍首相、菅官房長官。世耕官房副長官)

つまり、台風は事前対応がある程度できるものであり、行政機関の初動の遅れは、事前の準備不足を窺わせる。私はそう思います。

災害公営住宅の家賃

大きな自然災害が毎年のように発生し、そのたびに、それまでの住まいを無くされた方が増えていきます。

災害で家を失った方の中には、自治体が整備した災害公営住宅に入居した方もいらっしゃるでしょう。入居当時は、比較的安い家賃で安心されたことと思います。

今朝(2019年9月14日)のNHKで、東日本大震災後に災害公営住宅に入居した方の家賃が値上げになりお困りになっていると、ニュースで伝えておりました。

出勤後に調べてみると、このことは地元紙の河北新報が8月14日に同種の問題を報じていたのですね。

なぜこうしたことが起きるのか、法律や制度について調べてみました。短時間なので理解不十分のところがあるかもしれませんが。

まず、災害公営住宅も一般の公営住宅と同様に「公営住宅法」を根拠にしているようです。

公営住宅法の目的は「国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低所得者に対して低廉な家賃で賃貸し、又は転嫁することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする」となっています。

そして家賃は同法16条第1項で「公営住宅の毎月の家賃は、毎年度、入居者からの収入の申告に基づき、当該入居者の収入及び当該公営住宅の立地条件、規模、建設時からの経過年数その他の事項に応じ、かつ、近傍同種の住宅の家賃以下で、政令で定めるところにより、事業主体が定める」と定められています。

事業主体が定めるので、仙台市についてみてみます。

仙台市では、次のような世帯ごとの月額の所得に応じて、家賃が4段階(裁量階層を入れると6段階)に、その住宅ごとに定められています。

世帯所得月額

平成26年度完成の高層住宅、4Kのおよそ家賃例

0円~104,000円
104,001円~123,000円
123,001円~139,000円
139,001円~158,000円
158,001円以上 申込みができません(裁量階層世帯を除く)

つまり、158,000円を超えると公営住宅には裁量階層世帯を除いて入居できない決まりになっています。では、裁量階層世帯とは何か。国土交通省住宅局の解説によると、障がい者や被災者で世帯収入が一定額未満の世帯です。仙台市では214,000円が上限です。

ただし、激甚災害に指定された場合は、災害発生の日から3年間は、災害によって家を失った方には収入条件は関係なく入居募集に応募できるんです。

しかも、宮城県によれば災害公営住宅が完成してから10年間は、収入の低い方を対象に家賃を特別に低く設定しています。ただし、6年目からは段階的に家賃を引き上げていくのです。

災害公営住宅といえども、公営住宅法の目的に適うように入居希望者を公平に扱わなければなりません。ただ、被災してから数年は、生活再建のために優遇措置を設けるなどの補助を受けられる。逆に言えば「その優遇期間内に生活を再建してください」というのが、この制度の趣旨なのかなと私は思いました。

だから、被災された方が災害公営住宅に入居して遅くとも10年後には、他の公営住宅入居者と同条件で住むことは仕方がないとも言えます。

けれど、問題があります。

東日本大震災後の災害公営住宅は平成25年以降に完成したものばかりです。つまり、他の公営住宅に比べ新しい。これを近隣の民間賃貸住宅と同様の家賃設定にすると、当然、他の公営住宅より高額にならざるを得ません。

これではもともと年金生活をしていた高齢者が、そのまま災害公営住宅に住むには家賃負担が大きいと思います。(病院への通院費や交通費負担も加わる・・)

住宅ローンを抱えた状態で、家を失った方もいます。震災後に私的債務整理に関するガイドラインが整えられ、これによる手続きを踏めばローン残額を免除されます。けれども、2017年3月の報道によると、この制度への申込みが5755件あったのに対し、ローンが免除されたのはその4分の1程度だそうです。すると、4300件以上の人は、そのローンを抱えたまま生活再建しなければなりません。支払えなければ自己破産になるのでしょう。中にはある程度の所得を得ている人がいるかもしれませんが、ローンを支払いながら家賃も負担する。住居費用が他の人の倍以上になる計算です。

仙台市の市営住宅募集の案内の中の「2 ご存じですか」の項には、こんなことが記されていました。

市営住宅は、市民の財産です

もちろん、市営住宅は税金から建てられているのだから市民の財産です。災害公営住宅は国の補助もあって建てられているから国民の財産とも言えるかもしれません。

では、市民や国民は、災害公営住宅に入居されている被災者が、年々家賃が高額になり(月8万とか10万とかになる例もあるらしい)ることで苦しんでいることをどう考えるのでしょうか?

他の安いところに移ればいい。

そうかもしれません。でも、住まいや持ち物一切を一瞬で失い、長く狭く寒く暑く湿気の多い仮設住宅を転々とし、ようやく「被災者のために建てられた災害公営住宅」に落ち着いたと思ったら、家賃が年々上がり生活が苦しくなっていく人々に、また、「引っ越せば」というのでしょうか?

もちろん、他の生活困窮者との公平性の問題もあります。

だからこそ、本来は、政治の出番なのではないですか?

私たちは、こうした問題に真剣に向き合い、解決を図ろうとする人こそ、首長や議員に選ぶべきだと思うのです。

この長いブログの結論は、私たちの身近な問題の解決を図るのが政治の大事な使命の1つなのだから、これにふさわしい人を首長や議員に選びましょう、ということかな。

小中学校・幼稚園における防災計画の自己評価の観点

東日本大震災後の学校・幼稚園に関わる判決文から私が学んだことを、小中学校等の防災計画を自己評価する際の観点一覧としてまとめてみました。

別のページにPDFファイルとしてアップいたしました。

メニューから「学校・幼稚園の防災計画評価の観点」をお選びください。

なお、この3つのPDFファイルと全く同じ内容の文書を、2019年9月12日に宮城県教育委員会の義務教育課と特別支援教育課及び宮城県内の各市町教育委員会宛に郵送いたしました。その先、この文書をどのように取り扱うのかは、各教育委員会等での御判断にお任せしております。

内閣支持率調査の変遷

先日、NHKのニュースで内閣支持率等の世論調査の結果を報道していたのです。その中で、内閣支持率は51%位だったのですが、有効回答率が51%程度となっていたのが気になったのです。

そこで、NHK放送文化研究所のホームページに、「政治意識月例調査」というタイトルで、1998年の4月(橋本内閣)のときからの毎月のデータがのっていました(一部ないときもあります)。下記に乗せたファイルは、それをエクセルにまとめ直したものです。

このデータの中に「修正支持率」という値がありますが、これは私が勝手につけた名前で、NHKのデータの有効率に支持率を乗じて100で割った値です。私のイメージとしては、NHKが調査のために電話をかけた人の中で、「支持する」と答えた人の割合です。

つまり、先日のNHKの報道で言えば、有効回答率が51%で、支持率が51%なので、この2つをかけて100で割ると、約26という値が得られます。つまり、電話をかけた人の中で「支持する」と答えた人は26%ではないか、というのが私の考えなのです。

ちなみに、2013年に安倍政権になった後に限ってみてみると、修正支持率が30%を超えたのは、2017年(平成29年)3月が最後です。それ以降は30%には届いておりません。

(公平のために申し添えれば、民主党政権の時の修正支持率は20%にも届かなかった時期が多いです。これはその前の福田・麻生政権にも言えます)

気になるのは、有効回答率の推移です。

NHKは1998年以来3回調査の仕方を変えています。その中で、2016年6月から、それまでは20歳以上が対象だったものを18歳以上に変え、さらに2017年4月からそれまでの固定電話にランダムにかける方法に携帯電話も加えています。

携帯電話も加えるようになってから、有効率が60%に届いたのは1回だけです。それまでは有効率が60%を超えるのは当たり前で、概ね65%を超えています。これは、携帯電話は固定電話に比べて着信拒否ができるからかもしれません。

ただ私が気になるのは、60%を超えなくなっただけではなく、2018年5月以降、有効率が低下傾向にあるのではないか、ということです。

先の参議院選挙の投票率と合わせて考えると、政治に対する姿勢が変化してきたのではないか。それが加速してきているのではないか。

私の気のせいならいいのですが。

相続関係ミニセミナー開催しました

個人様のお宅を会場にお借りしてのミニセミナーを開催しました。

上の写真は、その時の様子を写したものです。

前半はパワーポイントを使っての相続関係手続等の説明。

後半はお茶やお菓子を頂きながら、資料をもとに雑談も交えながらの質疑応答。

今回は「こうした内容を、高齢者の親を持つ子供世代も知っておいた方がいい」という御意見もいただきました。

私がよくわからない質問もいただきますが、経験豊富なベテランの方々なので、私に代わってお答えくださる場面も多々あります。

終盤になると、さらにリラックスされて、ちょっとした同窓会のような雰囲気に。話がいろんな方向に飛び始めますが、それもまた楽しいのです。

「しばらくしたら、今日の内容を忘れちゃうかもしれないけど、とにかく、何かあったら、澤田さんに電話します」と、うれしい言葉も。

セミナーの中では、「こんなことに困ったら、ここに問い合わせるといいですよ」ということも紹介してます。でも、それも忘れてしまったとしても「行政書士」という言葉を覚えていてくだされば、必ず役に立ちます。

御興味のある方。お知り合いを誘って、ミニセミナーやってみませんか?