有機野菜

野菜の表示の勉強を兼ねて、スーパーや八百屋や産直に行って農産物売り場をうろついたりしています。

で、たまにですが「有機〇〇」というシールが貼ってある野菜を見かけます。

野菜や米などに「有機〇〇」という表示をするためには、厳しいルールがあるのを御存知ですか?

その簡単な説明はコチラのページを御覧ください。

ちなみに、食品の安全等を勉強していると、無農薬だから安全だとか安心だとは言い切れないと、思ったりします。

もちろん、農薬は人体や環境に優しいものを、可能な限り少なく使ってほしいとは思いますが。

安全な農産物を安心して、かつ、安価に食べるためには消費者も多少の勉強は必要なのかなと思います。

生産者の努力や苦労を理解し、励ますためにも。

八百屋と産直市場の衛生管理

在宅時間が増えたことから、家で料理をする方が増えていると聞きました。

そのことに関連し、産直市場がにぎわい、スーパーの棚の小麦粉やバターなどが品薄状態になっているという報道もあります。

2020年6月。つまり、今年の6月。食品衛生法の中でも、とても大切なルールがスタートします。

すべての食品事業者は、HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理をしなければならない

というルールです。

実際には2021年6月まで、完全実施が猶予されていますので、まだ準備しきれていない食品事業者も多いかと思われます。

では、この食品事業者とはだれか?

食品工場や、肉屋や魚屋はもちろん、喫茶店、ケーキ屋、パン屋、八百屋や産直市場も含まれます。

(※ インターネット上の産直市場の場合、運営会社が農産物を直接取扱っていないときは、非該当です。)

と、言っても、一般の消費者からすれば「ふ~ん。それで?」程度のものかもしれませんが。

ただ、これは事業者にとっては負担が増す一方で、商品の安全性への安心感を高められる、大変重要なルールです。

飲食店等の取組みについては、改めて別の機会に取り上げたいと思います。

八百屋や直売所に関しては、こちらの「八百屋と産直市場のHACCP」をクリックしてください。

台風への備え

台風1号が発生しました。

今日(5月14日)の午前中の気象庁による予報では、来週18日(月)から19日(火)に沖縄地方から東海地方にかけて接近しそうです。

予想される気圧は1000hPaぐらい。夏から秋にかけての台風シーズンのものよりは少し弱そうだとは言え、梅雨前線等との関係で大雨や土砂災害、洪水への警戒は必要です。

※台風から離れていても雨量が多くなるかもしれません。

そこで、報道でも呼びかけられていますが、新型コロナ感染予防対策と避難所の準備を早急に進めなければならなくなります。

特に、高齢者、持病のある方、障がい者、妊婦、乳幼児のいる家族などの避難に当たって配慮が必要な方。または新型コロナの感染リスクの高い方の事前対策が重要になるかと思います。

当事務所のホームページでも4月7日に、新型コロナ感染対策と避難所の運営に関してのアイディアを投稿しています。

また、内閣府の防災情報のWebサイトにも、新型コロナ対策と避難所に関する情報が掲載されています。

各自治体からの情報も見ておくべきでしょう。

でも、何より台風による影響が出そうな地域の方は、早急に、次のような準備をした方が良いと思います。

家族で避難先について話し合う。

安全の確認された知人宅やホテル・旅館に、事前に身を寄せる?家で待機する?地元の避難所を利用する?

地元の避難所の場合、避難スペースや、持参する物の確認。

知人宅の場合、持参する物や、避難の期間、費用の負担についての確認。

ホテル・旅館の場合、予約、費用、もし滞在が長引いた場合や、体調不良時の対応の確認。

地域防災組織の方は、担当地域の高齢者や妊婦や障がい者などの避難に配慮が必要な方に、避難先・必要な支援等について確認をとる。

避難所に避難してくる人数を予測し、必要な物資の数を揃えておくことが、事前確認の目的の1つです。

また、在宅避難予定者を把握しておくことで、避難準備情報発令時等の巡回が必要な家や、災害発生後の救援・支援等をスムーズに行うことが期待されます。

今後の雨が多くなるシーズンへの備えにもなります。

空振りを恐れずに準備しましょう。

こんな時だからこそHACCPをスタートさせませんか?~飲食店経営者の皆様への提案

新型コロナの感染拡大に関わり、お店の継続に日々、御心配なされている飲食店経営者は大変多いのだろうと思います。

緊急事態宣言が明日にでも一部解除になりそうですが、以前のような客足がすぐに戻ってくるかどうかも気がかりなところです。

もしかすると廃業するかどうかを真剣に悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。

そんな中、私のこの投稿は呑気な話に思われるかもしれません。

というのも、「こんな時だからこそHACCP(ハサップ)の考えを取り入れた飲食店経営をスタートさせませんか?」という提案だからです。

質問です。

この状況下で、これまで休業していた店を再開する。あるいは短縮営業していた時間を元通りにする。

この時に、飲食店経営者としてどんな準備をしますか?

あるいは、お客様に安心してお店で食事を楽しんでいただくために、どのような準備をしますか?

私の事務所がある仙台駅周辺で営業している店舗のいくつかを見てみます。

従業員がしょっちゅうドアやテーブルを拭いています。アルコール消毒しています。

従業員は皆、マスクをしています。

心なしか、座席配置が変わったように見えます。

お客様に衛生管理の御協力を求める表示が見えます。

外から見えるのは、そういったことですが、もしかすると次のようなこともしているかもしれません。

  • 従業員の健康観察またはチェック(発熱、咳の有無など)
  • 感染予防策の徹底のための開店前のミーティング
  • 営業時間の途中からシフトに入るアルバイトへのルールの徹底

これらは、「新型コロナの感染予防」を目的とした対策です。

けれどもこれらの取組みを「食中毒事故を絶対起こさない」ことを目的とする対策に発展させれば、HACCPに基づく衛生管理につながると私は思うのです。

試みに、厚生労働省のHPに掲載されている「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書(小規模な一般飲食店事業者向け)」(発行 公益社団法人日本食品衛生協会)、あるいは「HACCPの考えを取り入れた食品衛生管理の手引き(飲食店編)」(発行 厚生労働省)を読んでみてください。

HACCPが食品の衛生管理を主な目的としていることから、新型コロナ対策とは多くの点で異なります。というより、新型コロナ対策よりも広範囲の取組みになります。

御存知のように、2020年6月にHACCPに沿った衛生管理がすべての食品事業者に義務化されます。とはいえ、1年の猶予期間が設けられているので、完全実施は2021年6月です。

厚生労働省が公表している「HACCPに沿った衛生管理の制度化に関するQ&A」(2019年2月最終改正)を見てみます。

それによれば、HACCPの実施が営業許可の可否を判断する基準には含まれないけれど、

営業許可の更新時や定期対入り検査の際に、HACCPに沿った衛生管理計画の作成や実践の有無が監視指導の項目になります。

一方、先に紹介した手引き通りにやるのは、なかなかに大変だと私は思います。

少しずつ、お店の状況に合わせて導入していくのが現実的ではないでしょうか。

そのスタートが今だと私は思うのです。

今なら、従業員の理解も得られやすく準備時間もある。お客様の協力も得られやすい。

一方で、単なるコロナ対策に止めてはいけません。

1年後のHACCPに沿った衛生管理の完全実施に向けた、それを見据えたコロナ対策であればより良いお店作りにつながる。

私はそう思います。

だから、まず先に挙げた2つの手引きのどちらかをサッと読んでみて、コロナ対策としてやれそうなものを実践してみませんか?

それが今回の投稿の結論でした。