初期消火のための家庭用消火器

年末になり寒い日が続くせいか、私の事務所付近を消防車がサイレンを鳴らして通過していく事がしばしばあります。

昨日は仙台市青葉区でも火災死亡事故が発生しております。

話しは変わりますが、12月1日から1週間に渡って放送された、NHKの首都直下地震の特集を御覧になられた方も多いかと思います。

あの特集の中で、地震後に発生が予想される火災の延焼を防ぐことができれば、予想される犠牲者数をかなり抑えられることを指摘していました。

そのためには何より初期消火が大切です。

様々な初期消火の方法が紹介されていますが、やはり消火器を使うのが最も良いのは確かです。

学校やビルなどにある、あの赤い容器に入った消火器。あの多くはホースのついた粉末タイプのものだと思いますが、家庭用としては粉末タイプではない方がよいかと思います(粉末タイプは使った後の始末が大変です)。

粉末タイプではない消火器もいろいろあります。

A 冒頭の写真は私の家に備えているエアゾール式の消火器です。

これは見た目でお分かりのように、殺虫スプレーのように使えそうな(使ったことがないので・・・)手軽さと、価格の安さで買いました。

中身は水に薬品を混ぜたものです。使用期限後に処分する際も、新聞紙や布などに中身をしみ込ませて燃えるごみとして出すことができ、空容器はスプレー缶等と同じ方法で処分できるようです。

噴射距離は2~3mで、噴射時間は20~30秒程度。使用時には全量使うことが大切なようです。

B これよりも、もう少し消火器っぽさがあるものに中性強化液を成分とした消火器があります。

ttps://www.yamatoprotec.co.jp/wp/wp-content/uploads/2019/01/YTK-1XⅡ_catalog.pdf

https://www.moritamiyata.com/search/pdf/VF1HA_catalog.pdf

上の2つは噴射距離も3m~6mまであるので、エアゾールタイプより遠目から噴射できそうです。

C また、火元に投げ入れて消火する投てき型や、ハンドスプレータイプもあります。

いずれにせよ、家庭に備えるものとしては、①油火災(天ぷら鍋)やストーブ火災、普通火災に対応できるもの(電気火災にも対応できればそれに越したことはありませんが)、②訓練なしでも使えそうなもの、③使用期限後の未使用の消火器の処分がやりやすいものがよく、できれば安価であれば一層良いと思います。

<注意>

  • 使用期限を確認しましょう。
  • 対応できる火災の種類を必ず確認しましょう。
  • 初期消火は、炎が自分の身長、又は天井に届きそうになるまでに行います。身長を超えて天井に炎が届きそうになったら、消火をあきらめ直ちに避難しましょう。

東日本大震災時の野蒜小学校事件からの教訓

このHPの閲覧履歴を見ると、ここ数週間ばかい、以前投稿した「東日本大震災 大川小裁判 判決文再読」をご覧いただいている方が、1日当たり何人かおられます。このことに、まず御礼を申し上げます。

もし御覧になられている方が学校や幼稚園等の関係者なら、日和幼稚園や野蒜小学校での出来事も、判決文等をお読みになられた方が良いと思います。

大川小学校を含めた3つの事件からの教訓は、事前の入念な準備と、情報収集の大切さ。そしてそれに裏打ちされた的確な判断。

野蒜小学校では、災害時の子供の引渡の方法と、学校等が把握しておくべき災害リスクの範囲について私は学びました。

もうすでに、学校等では今年度の教育計画等の評価が進められ、来年度の計画策定に着手されていることでしょう。

特に防災担当の先生方には、今一度、3つの事件の判決を踏まえた見直しをしていただきたいと願っております。

下に、以前投稿した野蒜小学校関連の記述へのリンクをつけておきますので、よろしければぜひ御覧ください。

認知症サポーター養成講座

認知症サポーター養成講座を受講しました。

一般社団法人 コスモス成年後見センター(*)に入会するための研修でも、認知症についての講義がありましたが、復習も兼ねて地域で開かれた講座を受けてみたのです。

サポーターと言っても、積極的に認知症の方の支援をする責任を負うということではありません。認知症について理解をし、街や仕事などでそれらしい方を見かけたら、それとなく手助けをする。あるいは認知症の方を介護している御家族を気遣う。そうした「誰にでもできるささやかな支援」を心がける人が、認知症サポーターなんだと、私は思いました。

おそらく全ての人が関係することになる認知症。

正しい知識を持っておいた方が良いですよ。

ちなみに、受講料は無料。1時間半ほどの講座でした。

(*)一般社団法人 コスモス成年後見センター(以下、コスモスと記します)は、日本行政書士会連合会が設立した、成年後見業務を行う行政書士の団体です。コスモスは、会員である行政書士に成年後見に関する研修を行っています。また、コスモスに所属する行政書士が後見人等に就任した際は、定期的にその業務の報告をコスモスに行う義務があります。

おしん第210回と原発再稼働

先日、NHKの「おしん」再放送を見ていました。第210回です。

この中で、徴兵された息子との会話があったのです。

その中でおしんは、次のようなことを言います。

子どもの頃、脱走兵のお兄さんと山の中で暮らした。とても優しい人で、いろんなことを教えてくれた。その中で「人と人とが殺しあうようなことがあってはいけない。戦争になりそうになっても、おしんだけは絶対に反対しろ」と。でもおしんは戦争に反対できなかった。夫が軍関係の仕事をしているのに黙っていた。軍や戦争を食い物にして儲けようとしていても、それも子どものためだと思って黙っていた。自分の息子が戦争に駆り出されるなんて、思ってもみなかった。本当は、戦争に反対しなければならなかった。一人でも、なんの力がなくても反対しなければならなかった。

※上記は、次のサイトをもとに私が要約したものです。https://candy17.club/19887.html

上のような内容を泣きながら息子に語るおしんを見て、なぜか私は原発再稼働を巡る状況を思わずにはいられませんでした。

私は、原発のある地域住民は二つの意味で2分されていると感じています。

1つは、原発再稼働反対の住民と、再稼働容認または推進に2分。

2つめは一人の人物の中で、反対したい気持ちと容認に傾く気持ちへの2分。

容認または推進する理由は、御自身の収入や地域経済のため(税収入や補助金等の収入、仕事や雇用、原発で働く人が落とす地域へのお金)。

安い電力とか、電力の安定供給とか、温暖化物質の排出を抑制するということを、地域住民が原発再稼働容認の理由としていることを、私は寡聞ながら知りません。

原子力規制委員会は、東北電力女川原発2号機(宮城県)について、新規制基準に「適合している」とした審査書案を了承しました。

新規制基準は東日本大震災での福島第一原発の事故を受けて設けられたものです。だから、この基準に適合しているのだから、女川原発の2号機は安全なのだと主張する方もおられるかもしれません。

でも、私は福島第一原発の事故と、その後の影響を目の当たりにしています。

原発事故後、その地域にどれだけの人が戻り、幸せに暮らしていますか?

黒いシートに包まれて保管されている放射能に汚染されている土を、福島以外で引き取ったところはあるでしょうか?震災後、福島のがれき処分を拒否した自治体は多くあった。福島沖で獲れた魚介類は、事故前と同じ水準で取引されているでしょうか?

一度事故を起こした原発立地地域には人は立ち入れず、その周辺からの生産物は人々から敬遠される。そして、「絶対に事故は起きない」ということはない。

これが福島第一原発の事故からの重い教訓でした。

仮に女川原発2号機がこのまま再稼働されたとしても、いつかは廃炉になる時が来ます。

その時、代わりの新しい原子炉が、その場で稼働するのでしょうか?私にはそうは思えません。放射能除去技術が飛躍的に高まり、同じ場所に再建できない限り、廃炉になった場所は使用不能になるのではありませんか?私には、原発再稼働が、高いリスクを抱えた痛みの先送りに過ぎないとしか思えません。

原発を再稼働して得られる経済効果と、事故によって被る損害とどちらが勝るのでしょうか?廃炉を受入れる事による地域の経済損失を、原発を推進してきた国から補償してもらうという選択肢はないのでしょうか?

人と人とが殺しあう戦争に反対すべきことを知りつつしなかった。戦争によって得られる利益を「子供のためだ」と自分に言い聞かせていた。そして、その息子が徴兵されて後悔するおしん。

事故が起きれば、他の発電所の事故とは比べ物にならないほど、人や土地に甚大な被害を与える原発。そして、そういう事故は起こり得る。廃炉後の跡地も利用不可能。原発から出る放射性廃棄物の最終処分も未定。でも、現在原発によって暮らしている人のため、今後数年間の地域経済のために再稼働を容認する心情。

この時のおしんの置かれた状況と、原発を巡る今の状況と重なって見えるのは私だけでしょうか?

もし、原発が再稼働しなくても、それらの人の暮らし、原発立地地域の経済がある程度たちゆくのであれば、現在の再稼働を容認している人の気持ちはどうなるのでしょうか?

首都直下型地震とオリンピック・パラリンピック

昨日の12月1日から、NHKで「首都直下地震ウィーク」という企画がスタートしました。

昨夜のNHKスペシャルで、その企画の趣旨や、予想される被害についての概略を紹介していました。

それだけで十分に「これはヤバいな」と思ったのですが、一夜明けて、ふと頭に浮かんだのが「来年の東京オリンピック・パラリンピック期間中に、この想定に近い地震が起きたらどうなるんだ?」という疑問です。

そこで、国土交通省や東京消防庁のHPを見てみました。

当然のことながら、既に様々なことを想定し対策を講じている様子はわかりました。恐らく、東京在住あるいはその近隣の方々は防災計画について御存知かもしれません。

でも、私にはやはりいくつもの疑問があるのです。

その一番の根っこにあたる疑問が

発災後の東京からどうやって避難するのか?

ということ。

昨夜のNHKスペシャルの内容を、覚束ない記憶をたよりに書いてみると。

1.建物の倒壊

これによって道路が通行できなくなるおそれあり。通行可能な道路は少なくなり、そこに人や車が集中。

国土交通省の資料では鉄道不通区間の代替輸送としてバスの利用などを考えているようですが、道路の開通がどのくらいの期間になるのか?

2.同時多発的に火災が発生

NHKスペシャルの映像からすると、都心をぐるりと囲むように火災の危険地域があったような。もしそうだとすると、1と合わせて考えると郊外への避難は、少なくとも鎮火するまでは難しいのでは。

水、食料の確保は大丈夫なのでしょうか?

3.(堤防の)破堤による洪水

地震の揺れにより堤防が破壊されるか、弱った堤防が水圧に耐えられなくなるか、地盤が液状化することによって沈下するかして、越流が始まる可能性があるようです。

その場合、家屋の浸水だけでなく、地下鉄構内に水が流れ込む可能性も出てきます。そうすると、地下鉄を利用することは不可能。

川から船を使って避難することはできるのでしょうか?乗船場にたどりつけるのか?また乗船場や船は無事か?

昨夜のNHKスペシャルでは触れていなかったと思いますが(想定した震源が海底ではなかったからか?)、津波が発生した場合、港を利用することも当面は難しくなるのでは?

普段の東京ですら大量の人間の避難を考えなければならないのに、オリンピック・パラリンピック期間はそれをはるかに上回る人数への対応におわれます。

この1週間のNHKの番組と合わせて、政府、東京都、組織委員会の計画を見てみる必要があるかもしれません