児童福祉施設での避難訓練

昨日の投稿で、認可外保育施設の消防計画等について触れましたが、その時は、消防法を参照しての記述でした。

「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」や「家庭的保育事業等設備運営基準」という厚生労働省令によると、

児童福祉施設では、避難訓練や消火訓練は少なくとも毎月1回はやらなければならないのですね。認可外であっても、これに準じた訓練を行う必要があるのでしょう。

さすがに乳幼児を預かる施設だけに、安全にかかわる基準は、一般的な学校より細やかなんですね。

やっぱり、保育士さんたちの待遇は、もう少しよくするべきですねえ。

保育所での避難訓練ってどうやってるんだろう?

昨日26日に、厚生労働省が、2017年に各自治体が行った認可外保育施設への立入調査の結果を公表したと、今朝の朝日新聞で知りました。

認可外とは言え、市町村への設置届や、運営状況報告は原則必要です。仙台市の場合は、運営状況報告届の中に消防計画や避難訓練の実施状況など、子供の安全管理に関わる報告項目がありました。

朝日新聞の記事では、国の指導監督基準に違反していた項目の中で、消防計画や避難訓練などが多かったようですが、先の仙台市の報告書の書式から考えると、ちょっと意外な感じがしました。

もともと、認可外保育施設も消防法上は認可保育所と同様の扱いで、子供と職員の合計人数が30人以上であれば、防火管理者を置かなければならないはずです。防火管理者は消防計画を作成し、また年に2回以上の消火訓練・避難訓練をすることが義務です。(自治体によって、もう少し基準が異なるかもしれません)

保育士の数が少ないところでは、こうした義務を果たすのは厳しいかもしれませんが、子供の安全のために頑張ってほしいなあ、と思いました。

ところで、乳児を預かっている施設で地震が起きたとき、その乳児の避難ってどうするんでしょう?1人の保育士さんが1人の乳児を見ているなら、抱きかかえて避難することもできるでしょうけれど、3人の乳児を1人の保育士さんがみていたら・・・。机の下にもぐることもできないし、ダンゴムシのポーズもできないだろうし。いっそ、机を乳児の上に被せるか?さて、保育所ではどうやっているのでしょう?

地震発生時、保育所での乳児の避難について御存知の方がいらっしゃったら、教えてください。

雫ちゃん

事務所のマスコット(?)の雫ちゃんです。

天使の雫というセダム属の多肉植物だそうですが、この丸い葉っぱが気に入って事務所に置くことにしました。

セダムの花言葉は静寂や信念だそうです。

私の事務所の防災グッズ③

昨日、少し早めに事務所を出て、いつもお世話になっている床屋さんに行きました。予約時間には少し早かったので、近くのホームセンターをブラブラしてたときに見つけたのがこれです。

懐中電灯を買わないといけない、と思いつつ買い忘れていたのです。

もともとはヘッドランプにしようと思っていました。想定しているのは停電の中での帰宅だったので、両手はあいているほうが安全だからです。

でも、これを見つけたときに思ったのは、どこかに閉じ込められたときのこと。あるいは一定の場所にとどまって作業したり、救助を待つ時。

ランタンタイプも脳裏をよぎりましたが、いろいろな場面で使えるかもなと思いこれにしました。

これは、普通の懐中電灯としても、もちろん使えますが、写真のように赤色に点滅させることもできます。以前、山岳での遭難体験か何かの文を読んだときに、光を点滅させた方が発見されやすい、というようなことが書かれていたような気がします。

しかも、底の部分がマグネット使用になっているために金属部分に固定することもできます。ですから、例えば豪雪時に車が動かなかったとき、車体にとりつけ赤色ランプを点滅させ、自分は車中で待機。時々、屋根の雪を下す、というような使い方も考えられます。もっとも、何℃くらいまで使用可能なのかわかりませんが。

防災グッズをそろえるときに、まず、どんな場面を想定するか、ということが大切だと思います。その中で、自分が使いやすいものを選ぶ。日常的に使用できるものを選ぶ。そして、何度か使用し慣れておくこと。ま、私も実践しきれていないところが多々ありますので・・・。

災害と保険

自然災害に見舞われたとき、生活再建のために公的な支援制度もありますが、民間の保険での手当ても忘れてはならないと思います。

家屋の場合にかける保険は、火災保険と地震保険。

火災保険は、契約内容にもよりますが、火災はもちろん、台風、暴風雨、雹、豪雪、なだれ、洪水、高潮、土砂崩れ(ただし地震原因は除く)、浸水による被害を補償してくれます。

地震保険は、火災保険に加えて加入できる保険で、地震による被害(液状化も含む)にあったときに、保険金が下ります。ただし、被害額のすべてをまかなうものではありませんが。

注意したいのは、自動車保険の中の車両保険です。台風や洪水、高潮などは補償範囲に入りますが、地震・津波・噴火(それと放射能汚染)による損害には、保険金は支払われません。地震で屋根瓦が落下してきて車が壊れた場合には、残念ながら自腹を切るしかないのですね。

生命保険は、自然災害が原因の場合は保険金が支払われます。

傷害保険は、地震・津波・噴火の場合は原則として保険金は支払われませんが、「天災危険担保特約」などの特約があれば支払われるかもしれません。

医療保険については、その契約内容にもよるようです。現時点で、私には調べられませんでした。

いずれにしても、何か機会を見つけて「こんな時には保険金がおりるのか?」と、御自身の保険を見直すことは大切かもしれません。

罹災証明書

山形県と新潟県での地震に遭われた皆様に、お見舞い申し上げます。

地震に限らず災害に遭った後で少し落ち着いたころ、その後の生活再建をどうするかということが、頭に浮かぶかもしれません。

もし、少しでも家屋に被害が見られたら、市町村の役場に行って、罹災証明書の交付を申請しましょう。

罹災証明書の発行には、少し時間がかかりますが(家屋の被害の程度を調べるため)、被害の判定結果によっては「被災者生活再建支援制度」による支援金が支給されるかもしれません。

また、被災したため生活が苦しくなった場合には、様々な公共料金や税金、健康保険料などの減免措置や支援制度を受けられることもあります。その申請に罹災証明書が必要になることもあります。

ですから、家屋の被害の程度に関わらず、災害によって壊れたのなら罹災証明をとっておく方が良いと思います。

念のため申し添えますが、罹災証明は持ち家の世帯だけに限りません。借家やアパートが被害にあった場合にも申請できます。

東日本大震災関連の判決から②

今日で大阪北部地震が起きた日から1年が経つのですね。犠牲になられた方のご冥福をお祈りいたします。

さて、今日、Twitterを見ていたら「災害時に保護者が子供を引取りに行けなかったらどうなるのか?」という話題がありました。

この話題を見たときに、私の脳裏に真っ先に浮かんだのが、日和幼稚園と野蒜小学校に関わる判決です。特に野蒜小学校の件は、保育所・幼稚園・学校等の子供を預かる施設(以下、「子供を預かる施設」と記します)関係者にとっては大切な教訓が含まれていると思います。

野蒜小学校の件を、簡単に紹介します。(以下、亡くなられたお子さんを、Aさんと記します)

震災の日、Aさんは一度下校し習い事に行きましたが、地震の後、小学校に友達と共に避難してきました。その当時、教職員は避難してきた住民への対応と、学校に子供を迎えに来た保護者への対応に追われていたようです。そんな中で、Aさんの担任の先生は、Aさんの友人の父Bさんから「Aさんを自宅まで送り届ける」という申し出を受けました。担任の先生は、AさんをBさんに託し帰宅させました。Aさんは自宅にいた高校生の従兄に引き渡されましたが、その後、津波に襲われたという事件です。

ちなみにこの小学校も津波の被害にあい、避難してきた住民も何名か亡くなられています。

判決は、被告(野蒜小学校のある東松島市)の賠償責任を認めるもので、控訴審でも同様です。

この判決から私が読み取った教訓は、次の通りです。

①子供を預かる施設は、子供を保護者に安全に引き渡すまで、責任をもって保護する義務を負う。

②子供を預かる施設は、常日頃、その子供の通学区域(学区・送迎バスの経路)について、ハザードマップ等を確認しリスク想定をしていなければならない。

防災に対する意識が高まっている昨今、恐らくすべての子供を預かる施設で「防災計画」とか「緊急時対応マニュアル」のようなものを作成し、それに応じた訓練もしていることと思います(学校保健安全法第26条~第30条、保育所保育指針第3章4参照)。その中で毎年度当初、保護者は、災害発生時に集団下校をするか、保護者等への引渡しにするかの取り決めと、引渡しの際は「誰に引き渡すのか」を引渡し名簿のようなものに記入し、子供を預かる施設に提出していることと思います。

ですから、①は平時の冷静な時であれば「当たり前」のことに思われます。でも実際に大きな災害に襲われた直後の混乱と興奮に満ちた空間の中で、この義務を全うすることは容易ではないと思います。加えて、職員にも私生活があり、家族や家のことが気になる状況下で、目の前に不安で落ち着かない子供が何人もいたら、「先生、私がこの子を家まで送ってあげる」という申し出は、とてもありがたく感じるのではないでしょうか?

それでも、子供を預かる施設の職員は、断固として、マニュアルにしたがって、引渡し名簿に記載されている保護者またはその代理人以外に子供を預けてはならないのです。

なぜならば、保護者には「マニュアル通りに子供は守られている」という期待があり、また「マニュアル通りの場所に迎えに行けば、子供に会える」と予想し行動しているはずだからです。

集団下校を行う場合にも注意が必要です。なぜなら、大切なことは「子供を安全に保護者に引き渡す」ことだからです。

集団下校の際、地域代表の大人と施設側の地域担当職員が、目的の場所まで子供を引率することになります。問題は、施設から目的の場所までの安全と、その目的の場所から保護者に引き渡すまでの安全の、2点の確保にあります。結局のところ、すべての子供を保護者に引き渡すまで、引率者は子供から目を離すことができません。例え家に送り届けたとしても、そこに子供の安全を確保できる判断と行動ができる大人がいなければ、そこに留まるか、安全な場所に子供を連れてそこで保護を続けるかのどちらかしか選択の余地はありません。

つまり、どのような方法であれ、子供を安全に保護者に引き渡すことができなければ、義務を果たしたことにはならないのです。その義務を完全に果たすまで、職員は子供を保護し続けるのです。

先にも触れたように、職員にも家族や家があります。今後は、この義務の履行と職員の生活のバランスをどのようにとるのか、という問題に取り組んでいく必要がありそうです。(そのためのリスクマネジメントでもあります)

ちなみに、②のリスク想定についてです。例えば大きな地震の直後に停電が起き、激しい雨が降り出した中、保護者が子供を迎えに来て、土砂災害警戒区域付近にある(あるいはそこを通って)家に帰ろうとしたとき、あなたが施設の職員ならどう対応しますか?

法定相続情報証明制度

 数年前に父が亡くなった時の相続登記手続きは、素人だった私が行ったのでした。

 その時には、添付書類として戸籍謄本の束の他に「相続関係説明図」というものがありました。言ってみれば、必要最小限の家系図のようなものです。それを自分で作って、登記申請書に添えて提出しました。

 現在は法定相続情報証明制度という法務局のサービスにより、この相続関係説明図の代わりに、相続情報一覧図というものを添付してもかまわないことになっています。この制度を改めて考えてみると、とっても便利な法務局のサービスだなと思うのです。

 この一覧図は、相続登記手続きに先立って法務局に提出し、その写しをもらって利用することになるのですが、以下の2つの点で「いいね!」と私は思いました。

 まず、この一覧図の写し1つで、不動産の登記だけでなく、金融機関の口座や自動車所有権など、様々な相続手続に利用できるのです。戸籍の束は、一覧図を作るための1部で良いことになります。(手続きの種類によっては、戸籍の束が必要になるかもしれませんが・・・)

 これがどのくらい便利かというと、この一覧図の写しがなければ、一つ一つの相続手続に、戸籍や除籍などの謄本を添付しなければなりません。本籍地が遠方にあれば、その本籍地の市町村から必要な数だけ戸籍・除籍謄本を送付してもらわなければならないわけです。事前に必要数を計算した上で申請しなければ、何回も送ってもらう必要があります。ですが、この一覧図の写しで全ての相続手続が済むのであれば、必要数は一部で済みます。

 この一覧図の2つ目の良さは、少なくとも1人のプロの目によって、法定相続人の確認ができるということです。行政書士や、弁護士、司法書士などのプロに依頼するのであれば、その方々も加えるので、安心感はさらに高まるはずです。

 法定相続人の確定というのは、ちょっと面倒なところがあります。特に、再婚をしていたり認知した子がいたりすると、相続人を確定するのに慎重を要します。ここを適当にやってしまえば、後から「私の相続分をよこせ」という争いに発展しかねません。

 この法定相続情報証明は、法務局の登記官というプロが、提出された戸籍から相続人を確認してくれるのです。かつての私のように、素人の相続人が手続きする際には、とても頼りになるのではないでしょうか。(ちなみに私も「私の確認にミスがなかった」という安心を得られています)

しかも、この証明は、無料です!(これも入れれば、この制度の良さは3点か!)

私の事務所の防災グッズ②

ASKULでヘルメットを買いました。

事務所は仙台駅近くでビルが立ち並んでいる所。

地震などが起きたときにガラス片や壁のタイルの落下から頭部を守るのが、購入目的の1つです。

今後、BCP(事業継続計画)の作成支援のために現地のリスク調査をするときにも使えるかもしれません。

箱から出すと、こんな感じです。それが、

頭のてっぺんの部分をひっくり返して

ヘルメットの形が出来上がります。

本棚などの狭いスペースに置いておけるというメリットはあります。

とっさの時にすぐ被れるようにするには、慣れが必要かもしれませんが。

東日本大震災関連の判決から①

東日本大震災に関連して、いくつもの裁判が起こされました。

その中で、私は3つの事件に関する判決文を読みました。

大川小学校事件の原審と控訴審、日和幼稚園の原審、野蒜小学校の原審と控訴審の判決文です。すべてニュース等で報道されているので、御存知の方も多いことでしょう。

3つの事件は、すべてその学校の児童が亡くなっています。(野蒜小学校では、ここに避難してきた地域住民の遺族も原告になっています)

亡くなった状況はそれぞれ違うのだけれども、3つの事件とも、子供が亡くなった被告つまり学校側の責任を認め、厳しい判決が下されています。

大川小学校の事件は、現在、最高裁判所に上告中であり、確定はしておりませんし、日和幼稚園事件と合わせて、判決には異論がネット上でも見られます。

判決そのものの妥当性については置くとして、判決文から読み取れる防災上の注意点を挙げてみたいと思います。

私が読み取ったことを3つにまとめてみます。

その3つとは

 ① 想像力と情報収集

 ② 判断と行動

 ③ マニュアルの整備とそれに基づいた訓練

です。

この3つについての詳細は、また別の機会に書きます。