飲食店のHACCPの考えを取り入れた衛生管理を手伝います

当事務所でお手伝いできること

  1. 計画と記録の様式(枠だけです)をPDFファイルまたは印刷してお渡しする。(お店で内容を記入することになります)
  2. お店の考えをお聞きし、それに合わせた様式をつくり、PDFまたは印刷してお渡しする。
  3. なぜ、HACCPの考えを取り入れた衛生管理が必要なのか、説明する。
  4. その他、御相談に応じる。

当事務所の報酬は、2の場合で、14,000円~(初回相談料込)となります。

※上記の金額は、「ほとんど調理をすることがないお店」の場合です。概ね3万円~5万円と見込んでおります。様式作成をお引受けする際は、見積もりをお出ししますので、その後、正式に御依頼ください。

※遠方の場合、出張料や様式の送料がかかる場合があります。

まずは、メールでお問い合わせください。

※八百屋さんや農産物直売所のHACCPの考えを取り入れた衛生管理の様式もあります。

レストランシェフ2様に、飲食店HACCPについて教えていただきました。

仙台市泉区長命ヶ丘の「レストラン シェフ2」の料理長 三田様から、飲食店のHACCPについて教えていただきました。

実は私夫婦は、このシェフ2の大ファンでして、結婚記念日や誕生日などは、こちらで食事を楽しんでいるのです。

そのことに甘えて、無理を言って料理長の三田様に、お時間を頂戴したのです。

下が、その写真です。

(面接を受けているように見えますが・・・。私(右)の質問に丁寧に答えておられる三田様(左)です。)

行政書士はHACCPに関わる文書(計画書や実施記録など)作成のお手伝いができるとはいえ、私は食品衛生実務のプロではありません。

これまで法令や、参考書籍、厚生労働省の資料等を読んできて、疑問に思ったことがいくつもありました。

そこで料理のプロである三田様に助けていただいた次第です。

シェフ2では、レストランだけでなくテイクアウト等にも長く取り組んでおられるので、今回のHACCP義務化についてもいち早く対応されているだろうと予想してもおりました。

三田様には、冷凍食品や缶詰を作る食品製造業とは異なる、飲食店でのHACCPの難しさのようなことも教わりました。

例えば、メニューが変わると、食品衛生上の注意点(重要管理点)も変わるので、それをどのように計画書や記録文書に落とし込んでいくのか?

料理のプロだから大丈夫、で済みそうもないのが今回のHACCP義務化の難しいところです。何しろ、その料理に関わるスタッフに徹底しなければならないのですから。しかも、その料理をその場でお客様が待っておられる、という状況下で。

また、最近の料理の動画の中には「生肉を触った手や調理器具を洗浄せずに、そのまま他の食材を扱っている」ものがあるということも三田様に指摘されました。

これは食品衛生上「やってはいけない」レベルのことだと私は思うのですが、それが動画になって拡散してしまっている。これは注意すべきことです。

今日、三田様に教えて頂いた時間は30分足らずだったと思いますが、私にとってはかなり内容の濃い時間でした。

これから少しずつ、その中身にも触れていきたいと思います。

追記

私は、シェフ2の料理の中で、特に、野菜と魚の料理が好きです。

飲食店が弁当等の販売を始める時~HACCP

6月10日にリツイートした時事通信のこの記事。

「支援弁当で病院職員53人食中毒 カフェ営業停止に」

京都で起きたこの事故は、大変、気の毒な結果でありますが、多くの飲食店にとっては他人ごととは思えない事故だったのではないでしょうか。

新型コロナを機に、テイクアウトや配達に取組み始めたお店が多いのですが、お店で食事を提供する時とは違うリスクが、そこにはあるはずです。

例えば、弁当として作り置きして、それを店頭などで販売する場合です。

注文を受けてから調理するのではないから、調理後の食品の保管の仕方。

あるいは、一度に作る量も違うかもしれません。この場合、普段とは違う段取りになっていないでしょうか?

冒頭の食中毒事故は、サルモネラ菌によるものだったようです。

サルモネラ菌は肉や卵を十分に加熱調理することで死滅すると言われています。

でも、例えば「生肉や鶏卵に触れた後で、石鹸と水で、手や調理器具、まな板等を洗浄する前に、他の食材に触れてしまった」場合、食材にサルモネラ菌が残ってしまう可能性があります。

いつもと違う段取りで調理をする場合、そこにはいつもと違うリスクが生じている。だから普段より、特に衛生面を十分に考慮して慎重に段取りを組んでいただきたい。

営業自粛が緩和され、これから頑張ろうとする飲食店の皆さんが、事故により営業停止になってしまうのは大変残念で、悲しいことです。

だからこそ、今、HACCPの考えを取り入れた衛生管理が大切であると、私は思います。

震災遺構 仙台市立荒浜小学校

近くに所用で行ったので、ふと思いついて荒浜小学校に立寄ってみました。

東日本大震災後、石巻、女川、気仙沼、閖上、大川小学校など様々な津波被災地を見てきました。行く先々で強い衝撃を受けているので、震災遺構となった荒浜小学校に、敢えて行く必要があるのか?と、これまで行かずにいたのです。

1~2年位前に、荒浜に比較的近い蒲生干潟に行った際、高い堤防が築かれていたことに複雑な心境になったことも、荒浜小学校に足や気持ちが向かない理由の1つだったかもしれません。

昨日は平日の午後ということもあったのかもしれませんが、私以外に見学者はおらず、野鳥の鳴き声と風の音と、すぐ側の復興道路を走る車の音だけが聞こえるような静かさの中に小学校はありました。

荒浜小学校の屋上から

荒浜小学校の屋上から見た風景です。かつての集落があった場所。海が見えます。

4階には、震災前の街を再現したジオラマが展示してありました。

正直、屋上から見た風景とジオラマで再現されているかつての集落が結びつかなかったです。それほどの時間が過ぎた、ということでしょうか。

3階は見ることができませんが、資料によれば、3階と4階は避難所として使われ、3階には仮設のトイレまで設置されていたそうです。

「校舎内に仮設トイレ!」。これが今回、はじめに驚いたことでした。

校舎2階から海を望む

他の被災地では、「屋上に船が乗っかっている!」とか、普段は海など意識しないような海岸から少し離れた田んぼの中に車があったとか外や外から見た光景だけでした。

今回はじめて被災した建物内部から見た風景です。

「平野」、「遠くに見える海」、「2階」というこの3点がセットになったとき、改めて東日本大震災での津波の脅威を感じました。

下の写真は、上の写真の部分を外から写したものです。

外から2階を見る

帰る前に、校舎の裏手に回ってみました。

やかん

小学校の敷地の外の光景です。

わかりづらいのですが、フェンスの向こうの藪の中、写真の右端に、やかんが転がっているのが見えました。

震災の時のままなのか、あるいは、その後の工事関係者などが忘れたものなのかわかりません。

でも私にはそのやかんが、「ここに確かに人が住んでいた」ということを表す痕跡に思えたのです。

東北の太平洋側の海岸線に行くと、至る所こうした光景ばかりで、感覚がだんだん麻痺してくるような気がします。

かなり多くの場所が、新たな敷地・施設が生まれ、復旧・復興を遂げているように見えますし、うれしいことにも思えます。

けれども足元を見れば、震災前の、その土地での人々の日常をうかがわせるものがところどころに残っており、恐らくは、そこで生活していた人たちの心にも消すことのできない何かとして存在している。

そうしたものを復興の過程と共に忘れて良いものなのか、忘れることがやむを得ないことなのか、忘れてはならないものなのか、私にはわかりません。

ただ、そこに生活があって、生活していた人たちがいて、その人たちの気持ちを大切にするということ。

その上でこれからのことを考えること。語ること。それだけが確かなことのように、私には思えます。かなり曖昧ではありますが。

震災遺構荒浜小学校は、JR仙台駅から車で20~30分ほどのところにあります。