台風8号が上陸した九州地方の皆さんは、もう安全な場所への避難を済まされ、天候の回復をお待ちになっていることと思います。
台風の場合、雨だけではなく風についても注意しなければなりません。風については「頑丈な建物の、窓から離れた場所」に逃げる以外、私には対策が思い浮かびません。
大雨の場合、天気予報等をもとに市町村が避難勧告等の情報を出しますが、ここで注意が必要です。
今朝のNHKのニュースで、TV(データ情報含む)やラジオの他に、市町村による「防災無線での呼びかけ」を注意深く聞く、というような呼びかけがありました。
ただ、過去の水害被害者の証言などを見ると、屋外のスピーカーを使った防災無線での呼びかけは、大雨の時は聞こえないようです。
言われてみれば、そうですよね。まず雨の音が大きい。次に、ペアガラスや二重サッシ等の設備を持った家屋は、建物自体が外部の音が聞こえにくい構造になっている。
特に高齢者や障碍者の場合は、早めに避難行動を起こさなければならない反面、音が聞こえにくかったり、情報を入手する手段が限られている方もいらっしゃいます。
ここは周囲の者が、早めに電話をかけるなり、家に行くなどして、避難の手伝いをする必要があるようです。特に、親しい人からの呼びかけは大事だと言われています。
側溝などからあふれた水や、川の堤防を乗り越えた水は道路に沿って流れやすい。この場合、水深10cmを超えると道路と側溝の見分けやマンホールの蓋が開いているか否かの区別がつきにくくなると言われています。
だから道路を水が流れるようになったら、屋外に出ることは避けるべきです。
でも、例えばハザードマップで水深1mを超えるような場所にある平屋の場合は、そこに留まることも危険です(最悪、屋根に上がるという手もありますが)。そんな時にやむを得ず避難する時には、次のことも念頭に入れましょう。
- 車は使わない。(浮力で浮いたり、エンジンや電気系統に水が入り動かなくなる)
- 2名以上で、ロープなどで離れないようにして行動する。
- 長い棒などで自分の歩く少し前の水面下の様子を探りながら歩く。
- 長靴よりもスニーカーなどの歩きやすい靴にする。
- 乳児はベビーバスに入れて、幼児は浮き輪などを使って避難する。
何よりも移動距離を少なくすることが大切です。ですから、例えば隣家が2階建て以上なら、そこに避難させてもらうなどしましょう。
もちろん、最も良いのは、そうなる前に避難を済ませておくことです。