
集落、あるいは地域によっては部落と言うかもしれません。もしかすると自治会とか町内会とか。
そうした地域住民でつくる団体を地縁団体と言います。
古くからある地域の場合には、住民が不動産を共有していることがあります。
その不動産は山林や原野の場合もありますし、集会所のある土地の場合もあるでしょう。
その共有者が亡くなった時、当然、相続手続が必要です。共有持分の相続登記です。
ところが、この相続登記をしないでいるケースがあります。
長年にわたり登記をせずに放置していると、相続人の数が多くなったり、所在不明の方が生じ、その不動産を利用したいとか譲渡したいという時に支障があります。
そうした事態を防止するために、地縁団体を法人化し、不動産を地縁団体名義にしておく方法を検討してみてはいかがでしょうか?
災害時に孤立が懸念される地域の場合。
集会所あるいは避難所の近くにヘリコプターが離発着できる土地や、そこまで広くなくてもドローンで物資を運搬するのに利便性のある土地があると、少しは安心できますよね?
そうした土地も地縁団体名義にしておけば、平時も災害発生時も一貫して地縁団体の管理のもとに利活用できるでしょう。
「高齢化と過疎が進行していて、近い将来、集落を維持できなくなる」という場合でも、まずは現在の集落を法人化し、重要な土地は地縁団体名義にしておきます。
将来、その地縁団体そのものを維持できなくなったとしても、近隣の地縁団体と合併し、地縁団体名義の不動産も合併後の地縁団体名義にすることも可能ですし、市町村に寄付する手続も個人の共有名義のままにしておくよりも容易だろうと思われます。
地縁団体を法人化することのメリットは、その地域ごとに異なるとは思います。
ですが現在の地域の課題を解決する、あるいは将来に備えておく手段として地縁団体の法人化を一度は検討してみてはいかがでしょうか?
地縁団体を法人化する方法 と その他の法人化のメリットについては別ページに記しましたので、そちらを御覧ください。