土地の相続~登録免許税の免税措置【時限】

「所有者が不明の土地が、九州の土地面積(368万ha)を上回る約410万ha」という推計があるようです。

土地の所有者が不明だと、その土地を買いたい人が買えないだけでなく、公共工事(道路の拡張だったり、ライフラインの敷設)や防災・復旧作業ができなかったりといった、様々な弊害があります。

国交省「所有者不明土地を取り巻く状況と課題について」より

土地のイラスト

こうした状況を受けて、政府も様々な対策を立てています。

特に、所有者が不明になる大きな原因の1つである相続手続については、民法や不動産登記法などが改正され、令和5年以降から順次施行されていきます。

(それらについては、機会を改めて御紹介いたします。)

今回は、その対策の一環として現在実施されている「相続登記の登録免許税の免税措置」について簡単に御紹介します。

1.登録免許税の免税措置が利用できるのは・・・。

登録免許税の免税措置が受けられるのは、土地の相続登記についての、次の2つのケースのような場合です。

<ケース1> 最近、父(又は母)が亡くなったが、土地の名義が何年も前に亡くなった祖父(又は祖母)のままだった。

このケースは、私もよく遭遇します。

この時点でも相続人が何人もいて、登記手続のためにハンコをもらうのが面倒な状況になっていたりします。

面倒だからと言って、そのまま放置すると、さらに相続人が増えて、中には行方知らずの人もいて・・・なんてことになりかねません。

そこで、早めに登記を促すために、この免税措置がとられたのだと思います。

このケースの相続手続としては、「祖父から父への相続手続」と「父の死亡による相続手続」の2段階あります。

※「祖父死亡の時に、父以外に相続人はいなかった」とします。

この2段階のうちの「祖父から父への相続手続」の部分で、土地の登録免許税が0円になるのが、この措置です。

<ケース2> 田舎の土地を相続したが、不動産の価値が10万円もしない。

市街化区域以外のにある評価額が10万円以下の土地を相続した場合です。

特に利用する予定がないと、相続手続をしないままにしてしまったりします。

でも、道路の拡幅などの公共事業でその土地を使用する場合に、所有者が不明だったり、相続人が多数いたりすると事業が進まなくなってしまいます。

そこで、市街化区域以外にある法務大臣が指定した土地の相続手続では、登録免許税が免除されます。

宮城県内の法務大臣が指定した土地については、仙台法務局のHPの「免税対象となる土地」を御覧ください。

2.  登録免許税の免税措置の期限

令和4年(2022年)3月31日までに<ケース1>や<ケース2>のような土地について、相続登記をする場合に免税措置が適用されます。

3.ご注意ください。

免税措置の期限まであと5か月少し(この投稿を書いているのは令和3年10月初旬です)。

免税措置を受けるならば、もう動き出した方が良いと思います。

というのも、相続登記の前にやらなければならないことがあり、恐らく、それに手間暇がかかると思われるからです。

<ケース1>のような場合には、まず祖父(又は祖母)が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本等を取り寄せなければなりません。

法定相続人が誰なのか、確認するためです。

もし、祖父(又は祖母)の法定相続人が複数いたならば、それらの方々の所在を調べ、その中に既にお亡くなりになった方がおられれば、その方の法定相続人も調べる必要があります。

また、場合によっては遺産分割協議書を作成したり、あちこちに御住まいの相続人全員から印鑑証明等の書類や印をもらったりしなければなりません。

これらの手続には時間がかかるので、早めに取り掛かった方が良いのです。

4.相続手続の相談、手続の依頼は・・・

不動産の登記に関する相談や手続に関わる専門職は、司法書士です。

しかし、戸籍の収集や、遺産分割協議書の作成は行政書士に御依頼いただけます。

当事務所への連絡先は、こちらからどうぞ⇒お問い合わせ

★免税措置の詳細は・・・

免税措置の詳細は、法務局の次のウエブサイトを御覧ください。

法務局のHP「相続登記の登録免許税の免税措置」

遺言書を発見!その後、どうする?~YouTube動画

我ながら迂闊だなと思ったのですが、

先日、相談を受けるまで遺言書を見つけた後の対応について

皆さんにお伝えしておく大切さを考えておりませんでした。

うっかり対応してしまえば、過料をとられたり、相続分が0になることだってあるのに、です。

高齢者の御家族は、遺言書を見つけたときの対応の仕方を知っておいた方がよいのです。

これから遺言書を書く御予定の方も、それを知った上で内容の検討をすると、後のトラブルを防ぐことができるかもしれません。

※上の画像をクリックすると、YouTubeの動画を御覧いただけます。

その他に、関連した動画も用意しております。こちらを御覧ください。

★ 動画のリスト

自分で手書きする遺言書~YouTube動画

YouTubeに動画「自分で書いた遺言書は法務局に預けちゃえ」を投稿しました。

自筆証書遺言は、費用もかからず、誰にも知られずに書ける魅力がある一方、様々なトラブルが発生しやすいという特徴があります。

そうしたトラブルを防ぐための、基本的な事柄を動画で説明しました。

また、自筆証書遺言を法務局が保管してくれる制度についても紹介しております。

どうぞ、御覧ください。

その他の動画はこちらを御覧ください。⇒ 動画のリスト

自分のことは、自分で決めたい!~YouTube

認知症の方の定期預金を、解約する手続は後見人が本人に代わって行います。

では、「定期預金を解約する」という意思は、誰が決定するのでしょうか?

今回の動画は、こうしたことについて語っています。

つい、長くなってしまったので恐縮ですが、御覧いただければ嬉しいです。

YouTubeの動画は、動画のリストから御覧ください。

なお、簡単なパンフレットも作成しました。

「終活」なんておやめなさい

ひろさちや という仏教の本をたくさん書かれておられる方がいらっしゃいます。

私が大学生の時、後輩にこの方の著書を薦められて以来、これまで何冊か購入し読んでいます。つまり、私の仏教に関する知識の多くは、この方の本から得たものです。

困ったことに、ひろさちやさんは「『終活』なんておやめなさい」という本もお出しになっているんです。

※「終活なんておやめなさい」ひろさちや著(青春新書プレイブックス)

しかも、現在発売されている「週刊新潮2021年5月6・13日ゴールデンウイーク特大号」にも同じタイトルの記事が載っているらしいのです。

ちなみに、私は新書の方を読みました。

ひろさちや さんらしい、とてもわかりやすくて、「なるほど。さすがだなあ」と感心してしまいました。

しかしながら、ここは敢えて尊敬する ひろさちや さんの主張に異を唱え

自分なりの終活をいたしましょう!

と、私は言いましょう。

ひろさちや さんはバリバリの仏教徒だと思います。

ひろさちや さんの「終活をしない」という主張は、1つには仏教の考えが背景にあると思います。

でも、私たちの中のどれほどの人が、そうした仏教的死生観を持っているでしょうか?

もう一つ、ひろさちや さんの「終活をしない」という主張には、いくつかの世代が同居する昔ながらの家族の存在を前提にしていると私には思われます。

つまり、祖父母、両親、孫の3世代同居家族。あるいは同居まではいかなくても、しょっちゅう互いの家を行き来したり連絡を取り合っている家族。

こうした家族ならば、互いの経済観や死生観を知り、感じられる関係にあるから、遺言やエンディングノート、あるいはリビングウイルなども不要かもしれません。介護も、自宅で家族が協力して行うことで、何の不足もないことでしょう。

さらに、お葬式の形式も古くからのしきたりで行うことが当然で、「死人が出た」となれば頼まれなくても隣近所から人や物が集まり葬式が進んでいくというような地域であれば、かえって「葬式への希望」などは邪魔なだけかもしれません。

しかし、社会も人も、そうしたものからは変わった。

あなたの大よその財産や死生観あるいは信仰や、生活・食べ物の好みを知っている人で、身近にいるのは何人おられるでしょうか?

だから、私は「終活をしましょう!」と呼びかけます。

終活は、「自分がやがて死にゆく存在である」ということを受入れていく準備にもなります。

この「死にゆく自分を受入れるための終活」は、ひろさちや さんも否定しておりません。

また、嬉しいことに、ひろさちや さんは「散骨おおいに結構」と仏教や葬式・納骨の歴史を踏まえて、述べておられます。

だから、自分なりの終活をしましょう。

とりあえず、御家族で私の終活に関する動画を御覧になってみてください。

動画は無料で御覧いただけますから!

公開済みの動画は、「動画のリスト」から見ていただくか、YouTubeで「仙台の澤田行政書士事務所」で検索してみてください。

ボーっと管理していると、兄弟に叱られる!~YouTube配信⑨

YouTubeに「ボーっと管理していると、兄弟に叱られる!」という動画を公開しました。

親が認知症になったために、そのお金や家の管理をする役割を担うことがあります。

でも、管理の仕方によっては、相続の時のトラブルに発展しかねません。

少々面倒くさくっても、慎重に取り扱うことに越したことはないのです。

この動画では5つの方法を紹介しています。

ぜひ御覧になってください。

話しは変わりますが、

NHKの大河ドラマ「青天を衝け」で、北大路欣也さんが徳川家康役で、時代背景とかを話すコーナーがあります。

お一人で、長~いセリフを見事に語る。

プロですねえ。すごいです。

私の後見人は私が選びます!~YouTube⑧

今日、YouTube動画「私の後見人は私が選びます!」を公開しました。

内容は、任意後見制度についての簡単な説明です。

認知症などで判断する力が衰える前に、将来、財産管理をお願いする方と契約を結んでおくのが任意後見制度です。

もう少し詳しいことは動画を、どうか御覧ください。

YouTube「私の後見人は私が選びます!

その他の動画については、「動画のリスト」を御覧ください。

男性と女性の傾向~終活や相続のセミナーや相談会

説明会・セミナーのイラスト(女性)

先日、民家のような式場で家族葬を手掛けていらっしゃる方とお話をする機会がありました。

終活に関わることだけでなく、どのようにしてお客様に認知していただくかという営業手法についても話題になって、私としては大変有意義な時間になったのです。

その中で1つ、「面白いなぁ」と思ったことがありました。

それは、「『男性の出席者をどのように増やすか』というのが、終活や相続関連セミナーや相談会の課題の1つ」という話を私がした時です。

私は3~5人程度の小さなセミナーを何度か行っています。

これらのセミナーへの参加者を誘ってくださっているのが女性のためか、出席者は皆、女性です。

また、仙台市が実施している無料相談などでも、どちらかと言えば女性の相談者の方が多いような気がしていました。

これは私だけが感じていることなのかと思っていたら、どうやらそうではないようで、先日参加した研修会でも講師の行政書士が「男性を終活に誘うことが課題」というようなことをおっしゃっていました。

では、男性は終活に関心が薄いのか?

そうではない、と私は思います。

なぜなら、書店の終活や相続等のコーナーで本を物色しているのは、男性の方が多いからです(あくまでも、私が観察して得た感想ですが)。

つまり、男性は自分で調べようとする傾向が強く、女性は人に聞いて知ろうとするのではないかと私は考えておりました。

しかし、どうやらそうでもないらしいということが、その葬祭業の方の話からわかったのです。

上のような私の見方をお話ししたところ

「葬祭業者の相談会には男性も多くいらっしゃいますよ」

とおっしゃるのです。

葬祭業者の相談会には、女性の営業担当が誘ったから男性の出席者が多いのかもしれませんが、違う見方もできるような気がします。

私たち行政書士が行うセミナーは「知識をお伝えする」という傾向が強く、葬祭業者の相談会は「契約につながる」かもしれないという違いが、男性の参加率の違いにつながっているのかもしれません。

終活関係のセミナーや相談会への参加にも男性と女性の傾向の違いがあるようで、面白いなあと思った次第です。

ちなみに、私が雑談ついでに終活に関わる話をした男性は

「終活なら、遺言みたいなのは書いてみたよ。有効かどうかはわからないけど」

とおっしゃっていました。

しかも、どうやらパソコンで書いているようなのです。

こうした「ひそかに遺言を作っている」男性はお一人ではありません。

しかも、少々、心もとない書き方をしていらっしゃる。

だから、

ぜひ、私に御相談ください。

遺言書いたら、良かったら、私に見せてみてください。

もしかしたら、その遺言。

効力無いかもしれませんよ。

かえって、御遺族の争いの元になるかもしれませんよ。

あなたの御希望が実現できる遺言を、一緒に考えさせてください。

と、私は特に男性のみなさんに言いたいのです。

ちなみにパソコンで遺言書いても法的な効力はありません。御遺族が遺産分割協議をする際に参考にするかもしれませんが。

来年、コロナが落ち着いたら、またセミナーや相談会を行いたいと考えています。

その時には、ぜひ男性も参加してください。

御本人だけでなく、御家族も大歓迎です!

※画像は「いらすとや」より

おひとり様

もう20年くらい前の話。

石巻市で、小さな学習塾を1人で営んでいました。

小さなアパートに1人で暮らしながら。

そんなとき、風邪をひいて2~3日寝込んだことがあったのです。

38℃を越える熱が出て病院に行くのもつらい状況。

この時ほど強く孤独を感じたことはありません。寂しさを通り越して、恐怖を感じていたように記憶しています。

実家のある仙台に戻る気持ちが強くなった時でもありました。

高齢者の「おひとり様」って、この時の私に近い状況かもしれないと思うのです。

「おひとり様」は、これからどんどん増えていくと思います。

今、働いている独身者も、退職後には「おひとり様」になる可能性がある。

子どものいない夫婦だけの家族も、何年後かには「おひとり様」になるかもしれない。

兄弟姉妹でもない「おひとり様」同士が、支えあって生活していく社会になるかもしれない。

でも、高齢者になった後に、「おひとり様」の生活様式を模索しそれに適応しようとしても、それまでの生活様式を変えることは難しいと思います。

体も心も元気で余裕があるうちに、少しずつ自分なりの「おひとり様」仕様を考え準備し、行動を慣らしておく必要があるのではないでしょうか?

場合によっては、様々な制度を学び利用計画をたてることも必要になるかもしれません。

というわけで、「おひとり様」の生活相談を始めます。

まずは、今の心配事や不安などを聞かせてください。

11月30日(月)から12月5日(土)まで相談料を無料にする期間を設けます。