「いのちを守る気象情報」(斉田 季実治著 ・ NHK出版新書 )という本は、気象災害から身を守るための知識を、一般の人が仕入れるには丁度いいと思います。
著者の斉田さんは、NHKの午後9時台のニュースで天気予報等を担当している気象予報士であり、また防災士の資格もお持ちの方です。
本の内容は、ニュースの気象に関わるコーナーで、少し詳しめに解説していることをそのまま新書用にまとめた感じ。ただ、本にするためにTVよりほんの少し詳しく書いているかもしれません。
理科が苦手でもTVのニュースならわかる、という人には十分納得できると思います。
またこの本は、地震や台風といった「メジャー」な災害だけでなく、大雪や噴火、竜巻といった比較的よく遭遇する人と、ほとんど遭遇することのない人に分かれがちな自然現象も取り上げている所が、私は良いと思いました。
こうした部分は、読まずに飛ばしたとしても、何かの折に「ちょっと目を通す」だけでも(言ってみれば気象に関する辞書のような使い方)大変に参考になる。
例えば「冬の北海道に行く時に、新幹線や飛行機の中で大雪の章を読んでおく」という使い方もアリかなと思います。