「聞く」ということ

行政書士に限らず、人と関わる仕事をする者にとって、「聞く」という行為はとても重要で、かつ難しいものです。

難しい理由は

  1. 聞く側が、あらかじめストーリーを持ってしまっている。
  2. 聞く側が、話し手の表面的な言葉しか聞いていない。
  3. そもそも話し手が、自分自身の真意をつかんでいない。

といったことが挙げられるでしょうか。

1番目は、いわゆる予断。例えば、テストの成績が思わしくないという生徒の悩み。「この子はいつもヘラヘラしているから、勉強していないに違いない」というのが予断。実は深刻な悩みを抱えていて、それを悟られないようにヘラヘラしているのかもしれません。

2番目は、早合点。例えば、遺言を残したいと相談に来たお客様に、即座に「では公正証書遺言にしましょう」といった対応。本当は、家族と行き違いがあり、修復したいけれど意固地になっているのかもしれません。

3番目は意外と多いです。私は子供から相談されることが多かったのですが、例えば「やりたいことが見つからない」という進路に関わること。いろいろ話を聞くと、案外、興味のあることはあるけれど、チャレンジするきっかけがつかめないとか、親に言いにくいとか、「見つからない」のではなく他に壁があるのに気づいていないとか、薄々知っているけれど無意識に目をそらしているとか。大人も同じです。私もそう。

それで、自分の真意を理解すると、それだけで前に進めたりする。解決策が明確になったりする。

だから聞く側は、話している人の真意を聞き取るように心がけることが大切なんですね。

と、頭ではわかっていても十分にできない。知らず知らずのうちに自分の予断に当てはめてしまう。聞き流してしまう。真意を引き出せずに後悔する・・・。

「聞く」という行為は、奥が深いです。

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