おじさんは心配だ!~18歳で成年ということ

2022年4月1日。

改正された民法が施行されて、18歳で成年になります。

中学校の教員として最後の2年間で関わった生徒の多くも、この改正で成年です。

飲酒・喫煙・競馬などはこれまで通り20歳から認められますが、それ以外は「大人」として扱われるわけです。

感慨深いですねえ~。

でも、元教員である行政書士のおじさんにとって、心配の方が大きい。

心配する理由。

例えば、高校3年生が親の同意なしに契約したとしても、親は保護者の権限で後で取り消すことができなくなるからです。

アパートの賃貸契約や、自動車のような高額な商品を買う場合には

まっとうな商売をしている業者ならば、

契約前に身元や支払い能力を確認したりするでしょうから、その時点で「契約はできません」となることでしょう。

でも残念ながら

世の中、まっとうな商売をしている人ばかりではないのです。

もしかすると、成年年齢の引き下げのタイミングを虎視眈々と狙っている人もいるかもしれません。

だから、自分の身を守るために、誰でもできることを2つ示しておきます。

とはいえ、現在、大人の私であっても怪しげな商売に引っかからないとは言えない。

1 財布に入っているお金で払えないような買い物をしたり、「お金が関わる契約」をする場合には、その前に必ず誰かの意見を聞く。

財布じゃなくてPaypayのような電子マネーでも同じです。

1日や2日くらいのバイト代では支払えないような物を買う時や、契約書にサインやハンコを求められたときは、「買う」と言ったり、サインをしたりハンコを押す前に、信用できそうな「大人」の意見を聞いてみること。

その上で「買う」と相手に伝えるかどうか、サインをするかどうか、ハンコを押すかどうか決めましょう。

インターネットで相手の業者の評判などを検索してみるのも大切な方法の1つですね。

ちなみに、業者から渡された紙に「契約書」と書いていない場合でも、簡単にサインをしないようにした方が良いですよ。

「お金が関わる契約」の意味

「お金を払う」契約はもちろん、「お金をもらう」契約も、この「お金が関わる契約」にあたります。

「お金を払う」契約の例として、「~の資格をとる講座」の受講契約や「エステ〇〇か月分」の利用契約などがあります。

「お金をもらう」契約として、「~をすると〇〇円もらえる!」みたいな契約があります。

一見、簡単なノルマのように見えても、それが少しずつノルマがきつくなって、やがて達成できないと高額の賠償金を支払うことになっていたり、「ワナ」が仕組まれていたりすることもあるので注意が必要です。

2 逃げ道を確認しておこう!

「ヤバイかも」と思った時に、いつでもすぐに逃げられるように、逃げ道を確認しておくことも大事です。

逃げ道はいくつかあった方が無難です。

<逃げ道1>

契約書の中の「解約」とか「解除」とかの条件を読んでおく。

<逃げ道2>

消費者センター や 国民生活センター

⇒ 買い物や契約に関することならこと。

<逃げ道3>

労働基準監督署

⇒ バイトの労働条件やハラスメント、バイト代に関わることならここ。

<逃げ道4>

市町村等で行っている無料相談

⇒ 月に1回程度、市町村の役場で弁護士や司法書士、行政書士などが無料で相談を行っています。

<逃げ道5>

弁護士、司法書士、社労士、行政書士 

⇒ これらの専門家に相談する時には相談料がかかります。あらかじめ電話かメールで相談日時を予約します。

⇒ 「どこに相談していいか、わからない?!」という時は、行政書士がいいかもしれません。どこに相談すべきか教えてくれると思います。

<逃げ道6>

NPO や 労働組合

⇒ NPOや労働組合の中には、とことん困っている人に寄り添って、良い専門家につないでくれるところもあります。

<逃げ道7>

インターネットで検索!

⇒ インターネットの情報が全て安全だとは言えないけれど、どうしても困ったら検索してみましょう。

関連する法律

  • 消費者契約法(消費者の契約全般に関する法律)
  • 特定商取引法(キャッチセール・訪問販売・通信販売・習い事やエステサロン他に関する法律)
  • 割賦販売法(分割払いなどの契約に関わる法律)
  • 労働契約法(バイト等の契約に関わる法律)
  • 労働基準法(労働条件に関わる法律)
  • 借地借家法(アパートの賃貸契約に関わる法律)
  • 民法

上に挙げた法律は、契約関係で困った時に拠り所になるものの中の代表です。

これらの法律を知らなくても、上に挙げた逃げ道に頼れば助けてくれると思いますが、知っていて損はないと思います。

成年年齢の改正について、詳しくはコチラ

法務省:民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について (moj.go.jp)

法務省:民法(成年年齢関係)改正 Q&A (moj.go.jp)

18歳から“大人”に!成年年齢引下げで変わること、変わらないこと。 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン (gov-online.go.jp)

あれこれ

「20歳で大人」の今までだって、ヤバい契約に注意をしなければならなかったのは変わりはありません。

でも、「高校3年生で大人」というのと、「高校卒業して2年程で大人」というのとでは、危険の度合いが違うような気がするのです。

これまでであれば、高校卒業してから2年程度は、「親による契約の取消し」という武器のもとで、少しずつ社会経験を積みながら成年になることができた。

振り返ってみれば、この2年というのは社会・経済活動上の予行練習期間として大切な時間だったのかもしれません。

しかし「18歳で大人」であれば、多くの人は起きている時間のほとんどを「社会・経済」活動から隔てられた高校の中で生活し、しかも「未成年の契約の取消し」もありえた。それが、高校卒業と共にポンと、予行練習期間なしに、いきなりフルスペックの大人として扱われるわけです(法律上は)。

もちろん、中学校や高校で様々なことを教わってきたとは思います。

でも、わが身を振り返ってみると・・・・心配にもなるわけです。

もっとも、10代20代の時の私より、よほどしっかりした若者が多いとも思ってはいるんですけどね。

年をとると、「私の若いころは・・・」とか「近頃の若い者は・・・」というものらしいので、若者の心配をしだした私も年をとったということなのかもしれませんが・・・。

※画像はすべて「いらすとや」より

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