遺産分割前の相続預金の払い戻し制度

今日は、久しぶりに相続関係について。

今年の7月1日から、遺産分割前であっても相続預金の払戻しができる制度がスタートしました。

以前は、口座名義人が亡くなると、口座が凍結されて遺産分割が終了するまで預金の払戻しができませんでした。ここ数年、週刊誌などでも大きく取り上げられていたので、御存知の方も多いと思います。

ですが、昨年の民法の改正の中で、限度額内であれば、遺産分割が整う前であっても払戻しができるようになったのです。その限度額は

預金残高 × 1/3 × 払戻しを請求する相続人の法定相続分

という式で計算された額で、1つの金融機関の上限が150万円までとなります。

仮に、残高が600万円で、相続の割合が1/4のとき(相続人が配偶者と子供2人のときの、子供1人あたりの相続割合です)には、

600万円 × 1/3 × 1/4 = 50万円

が払戻しされるのです。入院費の精算やお葬式費用に充てるなどのとき、使える制度かな、と私は思ったものです。

そこで、施行からもうすぐ1週間になるので、どのような書類を持参すればよいのか、そろそろ各銀行のHPに記載されているだろうと思って見てみると、

地銀のHPでは見つからず、メガバンクのHPに「こちらのパンフレットをご覧ください」という一言を、ようやく見つけることができました。

そのパンフレットというのが「一般社団法人 全国銀行協会」で出しているもので、どうやら各銀行はそれに従うという感じなのかもしれません。

パンフレットには、「家庭裁判所の判断によるもの」と「家庭裁判所の判断を経ずに払戻しができる制度」に分けて記載されており、「家庭裁判所の判断を経ず・・」の方の必要書類として、次のものが書かれていました。

  • 被相続人の除籍謄本、戸籍謄本または全部事項証明書(出生から死亡までの連続したもの)
  • 相続人全員の戸籍謄本または全部事項証明書
  • 預金の払戻しを希望される方の印鑑証明書

これは、従来からの相続手続きに必要な書類と同じですよね。ということは、法定相続情報一覧図の写しでもかまわないのでしょうか?

パンフレットは、一覧図の写しについては触れておらず、「ただし、お取引金融機関により、必要となる書類が異なる場合がありますので、くわしくは、お取引金融機関にお問い合わせください」とありました。

その金融機関のホームページには説明されていないのですから、結局、出向いて聞くか電話かけるしかないのですかね。

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