生活再建を見据えた防災の必要性

時折、一般の方向けの防災セミナーの内容について考えることがあります。

広告その他を見ると、防災セミナーは災害から命を守る方法(気象情報・避難情報・ハザードマップ・家具転倒防止・避難場所の確認・家族との連絡など)だったり、災害後の数日間を乗り切るための方法(防災備品・ローリングストック・非常持ち出しグッズなど)が主だったもののように思います。

もちろん、その後の生活再建に利用できる制度やしくみなどについても、災害発生時の報道や、各種書籍などを見れば、あちらこちらに書いてあります。

でも、命を守る方法などの紹介に比べれば、そうした情報に接する機会は少ないように思うのは、私の気のせいでしょうか?被災された方々の声を報道等で聴くと、どうしてもそんなことを感じてしまうのです。

大きな自然災害が毎年あちらこちらで発生しています。今まで被災したことがなかったことは、今後も被災しないことの保証にはなりません。

災害から身を守る方法だけでなく、被災後の生活再建のための資金調達についても、折に触れて自分の世帯の現状を確認し、最新の情報を求め、必要な備えをしておくことが必要なのかもしれません。

災害から命を守ったり、発生直後の数日を乗り切るために重要なのは、情報・物・人のつながりだと思いますが、災害後の生活再建に欠かせないのは先の3点に加えてです。

この生活再建資金の調達先には、大きく分けて「公的な制度による補助・助成金」と「民間の義援金」、世帯の収入や預貯金、それと各種保険、金融機関によるローンがあります。

この中で義援金をはじめからアテにするのは間違い。残りの調達先をどのように組み合わせて生活再建資金に充てるかということが、考えるべき問題です。そのためには、どこで、誰と、どのような生活を送りたいかというライフプランが土台になるし、それは年齢によって変化するものでもあります。

結局のところ、ファイナンシャルプランナーがよくおっしゃる通り「数年ごとに見直しが必要」というところに落ち着きそうです

参考までに、現在の法律に基づくの支援制度と、検討したほうが良い保険を列挙してみます。

1 災害救助法による短期間の支援

  • 仮設住宅
  • 炊き出しなどの食品給与・飲料水供給
  • 生活必需品の給与・貸与
  • 医療
  • 住宅の応急修理(半壊・大規模半壊で1世帯584,000円以内)
  • 流木等の障害物の除去費用(半壊または床上浸水の住居又はその周辺)
  • 学用品の給与(小・中・高校生)

2 被災者生活再建支援法による支援(「10世帯以上の住宅全壊被害が発生した市町村等」などの条件に当てはまった自治体のみ)

①基礎支援金(1人世帯の場合は、下記の3/4)

被害程度 全壊 解体※1 長期避難※2 大規模半壊
支給額 100万円 100万円 100万円 50万円
  • ※1半壊や住宅の敷地に被害が生じ、その住宅をやむを得ず解体した世帯
  • ※2災害による危険な状況が続き、住宅に住めない状態が長期間継続している世帯

②加算支援金(住宅の再建方法により支給されるもの)

再建方法 建設・購入 補修 民間のアパート等への入居
支給額 200万円 100万円 50万円

3 災害弔慰金の支給等に関する法律による支援(対象となる災害に見舞われた場合のみ)

①災害弔慰金・災害障がい見舞金

  死亡 重度の障害
生計維持者 500万円 250万円
その他の者 250万円 125万円

②災害援護資金

 利率が年3%で据え置き期間が3年。償還期間が10年の貸付金制度

4 公営住宅法または激甚法による災害公営住宅

入居資格があったり、被災者への家賃補助の期限があることに注意が必要です。

5 確認すべき民間の保険

  • 生命保険(地震・噴火・津波によるものは要確認)
  • 傷害保険(地震・噴火・津波によるものは対象外)
  • 医療保険(地震・噴火・津波によるものは要確認)
  • 火災保険(地震・噴火・津波によるものは地震保険をつける必要あり)
  • 自動車保険につける車両保険(地震・噴火・津波は基本的に対象外)

ここ数年の災害による保険金支払い額がとてつもない額になっているので、今後、契約者が支払う保険料は高くなるかもしれません。しかし「いざという時の資金」としての役割は大きなものであることに変わりはないと、私は思います。

被災後に、上記のような様々な生活再建資金を冷静に検討する余裕はないと思います。災害に遭う前にある程度の情報は仕入れて、検討することをお勧めします。

また、自分の保険、家族の保険も時には確認したり、ファイナンシャルプランナーなどに相談したりした方がよいです。

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