相続した家が空き家になった時

亡くなったお父さん、またはお母さんが1人暮らしをしていた家。

相続した方の生活の場が他の場所に確立されていて、この家に住むつもりがない場合、この家は空き家になります。

この家をどうするか?

相続人が複数いる場合、

  1. 何もしない。
  2. とりあえず法定相続分(つまり共有)で相続登記をして、処分方法は後で考える。
  3. 相続人の内の一人が相続する。

「1 何もしない」というのは3つの選択肢の中では最悪です。

その理由は、まず管理コストがかかります。

固定資産税が毎年かかるし、廃屋・敷地の藪化を防ぐための手間や経済的負担もあります。

管理が行き届かなくなれば自治体から自治体から改善の勧告が出されるのと同時に、固定資産税が従来の6倍になります。(住宅用地の特例がなくなるためです)

「2 複数の相続人で共有する」ことも勧められません。(ケースによりますが)

共有者がいると、その不動産を処分する時に、共有者全員の同意が必要になります。共有者が親子二人の場合なら問題は少ないかと思います。また相続後すぐに処分することができるならば、全員の同意を得るのには苦労はすくないでしょう。でも、相続してから処分するまでに時間がたつにつれ、全員の同意を得るのは段々と難しくなっていきます。その間に共有者の1人が亡くなったり、認知症を患ってしまうと処分に対する手続はさらに困難になります。処分できたとしても今度は譲渡所得に関する課税の問題も浮上するかもしれません。

ですから原則として、不動産は相続人の内の1人が受け継ぐのが良い、というのが私の考えです。

相続財産に、十分な現金・預金があればあまり問題なく不動産の単独所有は可能かと思います(その不動産に特別の思い入れがないならば、ですが)。

現金・預金が少なければ、他の相続人の相続分は、不動産を受け継いだ方から代償金を支払うことになります。この方法を代償分割と言います。

ではその代償に充てる金銭を、どのように調達するか?

不動産を受け継いだ方の現金・預金からの支払以外には、二つの方法があります。

1つは、亡くなった方の生命保険・死亡保険金から支払う方法です。

この場合は、生前に不動産の相続人を決めておいて、その方を死亡保険金の受取人にしておくことが必要になります。

代償金を調達する他の方法としては、相続した不動産を売却し、その代金を代償に充てる方法があります。

不動産を売却した時には譲渡所得税がかかりますが、居住用不動産の売却益に関しては次の2つの特例のうち、どちらかを適用できる可能性があります。

  1. 居住用財産の特別控除
  2. 相続空き家の特例

どちらも売却益から3000万円までを控除できる制度ですが、どちらか一方だけを選択することと、現在のところ2023年12月31日までの期間限定であることと、利用できる条件に違いがあることに注意が必要です。

※不動産を売却しにくい地方の場合には、市町村に相談し、空き家バンクに登録することも検討してみてはいかがでしょうか。

また、法定相続以外の分割方法をとる場合には、遺言または遺産分割協議書を作成しなければなりません。特に代償分割の場合は、遺産分割協議書を作成しなければ譲渡所得税または贈与税がかかる可能性もでてきます。

その遺言書や遺産分割協議書への書き方については専門家に御相談ください。

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