
「亡くなった親の名義の土地があるはずなのに、権利証が見つからない...」
そのため、「相続登記をしたくでも出来ない」という方はいらっしゃいませんか?
不動産の相続登記の義務化によって、相続手続への意識が高くなったと私は感じています。
一方で、親名義あるいは祖父母名義、時には兄弟姉妹や叔父叔母名義の「不動産があると聞いていたけれど、本当にあるのか?あるとしたら、どこにあるのか分からない」という方と会うことも増えました。
そこで、今回は故人名義の不動産の探し方について、代表的なものを2つ御紹介します。
ちなみに、「自宅不動産以外に不動産は無いが、私道負担の有無については自信がない」という方は、下の「1 不動産が所在する市区町村の見当がつく場合」を参考にしてください。
Table of Contents
1 不動産が所在する市区町村の見当がつく場合
「不動産があるかもしれない市区町村」の役場から名寄帳(なよせちょう)を取り寄せることで、不動産の有無や固定資産税評価額などを確認することができます。
名寄帳は、「固定資産課税台帳登録事項証明書」という長い名称がついていますが、「名寄帳が欲しい」と役場で言っても、たぶん大丈夫です。私が取得する時は「固定資産税評価証明書」と言っています。
名寄帳を取得する場合、申請書や手数料、その他の書類が必要になります。ですから、まず、取得しようとしている市区町村に問い合わせるか、ホームページで必要事項を確認しましょう。 役場に問い合わせをする時は、市民税を担当している部署になります。
取得する時に必要な情報は、故人の氏名と住所です。それと故人と取得する人の関係。
問題は、住所です。
故人の死亡時の住所で十分の場合もありますが、それでは「同姓同名の人の不動産があるけど、住所が違うので本人かどうか確認できない」と役場が判断し、名寄帳が取得できないこともあります。
そのため、故人が住所を何度か変えているかもしれない場合には、以前の住所も調べておく必要があります。
故人と取得する人の関係によって、市区町村に提出する書類が変わります。
ですから必ず役場に問い合わせるか、ホームページを確認しましょう。
2 市区町村の見当もつかない場合

「故人名義の不動産の場所がわからない・・・」
という場合はどうする?
令和8年2月から、最寄りの法務局で日本のどこかにある不動産の情報を調べられる制度がスタートしました。
制度の名前は
所有不動産記録証明制度
この制度は法務局の窓口で利用できるほか、郵送やオンラインでの利用も可能です。
また、証明書も窓口で受取るか、郵送してもらうかのどちらかを選択できます。
利用方法(窓口請求の場合)
ここでは法務局の窓口に行く場合について説明します。
まず、必要書類をそろえて持参します。
必ず必要になるのは以下の書類です。
- 請求する人のマイナンバーカードか運転免許証の写し(必ず原本を持参してください。印鑑証明書を提出する場合は不要です。)
- 故人と請求する人の関係を示す書類
- 代理人に請求をお願いする場合には、委任状と請求する人の印鑑証明書
上の他に、故人が結婚や養子縁組等で氏名が変わった場合や住所が変わっている場合には次の書類も必要になります。
- 故人の氏名が変わっている ⇒ 戸籍謄本・除籍謄本
- 故人の住所が変わっている ⇒ 戸籍の附票、除かれた戸籍の附票
上の書類がそろったら、法務局に行き請求書に次の事項を書き、手数料相当の印紙を貼り、必要書類と共に窓口に提出します。


※上記の請求書の画像は、法務省のホームページからのものです。請求書の入手は法務省のホームページを御覧ください。
請求書の表面は、請求する人の情報を書き、必要事項に✓を入れれば良いだけです。
大切なのは裏面です。
裏面の「検索条件」という所に、故人の住所と氏名を記入します。ただ、氏名が変わっている場合、住所が変わっている場合は、以前の氏名や住所を記入する必要があります。
その「以前の氏名や住所」の正しさを示すために、それらが記載されている戸籍謄本や除籍謄本、戸籍の附票が必要になるのです。
ただ、検索条件の欄に幾つの条件を書くのか?というのは手数料との兼ね合いもあるので、よく考えて書く必要があります。
手数料
窓口か郵送で請求する場合は、収入印紙で納付します。
1つの検索条件につき証明書1通当り1600円になります。
そうすると検索条件に4通りの検索条件を書いた場合には、1600円×4通り=6400円の手数料ということになります。
なお、証明書を郵送で送ってもらう場合には、郵送用の封筒と切手も必要です。
ちなみに、オンライン請求の場合は、クレジット決済だと思いますので印紙も切手も不要です。手数料も郵送で送ってもらう場合は1500円、窓口で交付してもらうなら1470円と、少し安くなります。
以上の他、詳しい手続等については↓をクリックして法務省のホームページで御確認下さい。
行政書士に調査を依頼するという選択肢
「どこに不動産があるのか?」
「自宅以外に不動産があるのか?」
ということを調べるのは、案外、手間暇がかかります。
これは相続関係の手続全般について言えることですが、「ネットで調べれば自分でできそう」と思ってやってみたら、案外、面倒で時間がかかったという事になりかねません。
多少、お金はかかりますが、行政書士や司法書士に依頼した方が、精神的には楽ですし、「時間」という隠れたコストを節約することにもつながります。
ぜひ、行政書士を上手に利用し、御自身の時間を有効にお使いください。
当事務所へのお問合せは